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1993 年度 実績報告書

チンパンジーにおけるC型肝炎ウイルス特異的細胞障害性T細胞応答の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05152020
研究機関自治医科大学

研究代表者

井廻 道夫  自治医科大学, 医学部, 教授 (70134228)

研究分担者 金子 隆志  自治医科大学, 医学部, 助手 (10254913)
森山 貴志  自治医科大学, 医学部, 講師 (10240706)
キーワードC型肝炎 / 細胞障害性T細胞 / チンパンジー / C型肝炎ウイルスコア抗原
研究概要

私達は、C型肝炎ウイルスが唯一感染する動物であるチンパンジーを用い、C型肝炎ウイルス感染による肝細胞障害機序、ウイルス排除の機構の解明のための基礎的検討を行うため、慢性C型肝炎チンパンジー末梢血リンパ球からC型肝炎ウイルス特異的細胞障害性T細胞の誘導を試みた。まず、標的細胞として用いるため、3頭の慢性C型肝炎チンパンジーの末梢血B細胞をEBウイルスでトランスフォームし、B細胞株の樹立を試みたところ、2頭でB細胞株が樹立された。この2頭についてヒトにおけると同様に末梢血リンパ球をC型肝炎ウイルスコア抗原全体をカバーし、10アミノ酸づつオーバーラップする20アミノ酸の合成ペプチドで2度刺激し、C型肝炎ウイルスコア抗原特異的細胞障害性T細胞の誘導を試みた。その細胞障害活性は、それぞれのチンパンジーの末梢血リンパ球より確立したB細胞株を刺激に用いた抗原ペプチドでパルスし、標的細胞として用い、測定した、また同時に、チンパンジー末梢血リンパ球のC型肝炎ウイルスコア抗原に対する増殖応答も検討した。現在までに検討した2頭のチンパンジーでは、C型肝炎ウイルス特異的細胞障害性T細胞の誘導はできなかった。また、末梢血リンパ球のC型肝炎ウイルスコア抗原に対する増殖応答も認めなかった。今後例数を増やしての検討が必要であるが、同時に急性肝炎より回復したチンパンジーでの検討も必要と考えられる。更に、肝炎が活動性のチンパンジーでは、肝浸潤リンパ球からのC型肝炎ウイルス特異的細胞障害性T細胞の誘導も試みる必要があるものと考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 森山貴志: "慢性肝炎の発症機序と対策" Practitioners. 2. 163-169 (1993)

  • [文献書誌] 井廻道夫: "ウイルス性疾患の細胞障害機序とその対策" Medical Practice. 10. 858-863 (1993)

  • [文献書誌] Kita.Hiroto: "HLA B44-restricted cytotoxic T lymphocytes recognizing an epitope on hepatitis C virus nucleocapsid protein" Hepatology. 18. 1039-1044 (1993)

  • [文献書誌] 井廻道夫: "C型肝炎の細胞性免疫応答" 最新医学. 49. 301-303 (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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