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1993 年度 実績報告書

神経線維腫症第2型に関連した第22番染色体転座切断点の解析と疾患遺伝子の単離

研究課題

研究課題/領域番号 05152043
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

池内 達郎  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (90041839)

研究分担者 吉田 光明  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (60182789)
斎藤 深美子  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (10158917)
中村 祐輔  (財)癌研究会, 癌研究所生化学部, 部長 (70217909)
キーワード神経線維腫第2型 / 第22番染色体 / 染色体転座 / NF2遺伝子 / 転座切断点 / 遺伝子マッピング / FISH / プラスミドクローン
研究概要

1.先天性の相互転座t(4;22)(q12;12.2)を伴う神経線維腫症第2型(NF2)の1症例を発見し、NF2遺伝子が座位する第22番染色体上の転座切断点の単離を目指してきた。第22番の切断点を含む約1Mb内の各種DNAマーカーを多数分離し解析中であったが、1993年初頭、米・仏の2グループによりNF2候補遺伝子が相次いでクローニングされた。以後、報告されたNF2遺伝子のエキソン塩基配列から各種プローブを作製し、サザン解析により、本転座切断点が第14と第15エキソン間にあることを確認した。このことは、転座染色体der(4)の切断点近傍の塩基配列を決定することによりさらに確認し、報告された候補遺伝子が、確かにNF2遺伝子であることを立証することができた。本症例の父親も同じ転座保因者(DNAレベルでの切断点も娘のそれと同じ)であるが、NF2の発症はないので、現在、NF2遺伝子の転写とメチル化の有無を解析中である。患者に発生した腫瘍DNAも解析予定であり、父親の転座切断点と共にこれらはNF2遺伝子の突然変異を起点とした腫瘍発生機構を解明するための有望な試料と考えている。
2.NF2をはじめ他のいくつかの神経系腫瘍関連の遺伝子が座位する第22番染色体DNAの構造解析に資するため、第22番特異的なプラスミドクローンを多数分離・調整し、蛍光in situハイブリダイゼーションにより、これまで103種のクローンを染色体上に高精度マッピングした。うち6クローンでは22番以外の短腕、長腕領域にも蛍光シグナルが観察され、ヘテロクロマチン以外にも塩基配列の相同性がゲノム上に広汎に存在することを知ることができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Arai,E,Tokino,T,et al.: "Mapping the breakpoint of a constitutional translocation on chromosome 22 in a patient with NF2." Genes,Chromosomes & Cancer. 6. 235-238 (1993)

  • [文献書誌] Arai,E,Ikeuchi,T,& Nakamura,Y: "Characterization of the translocation breakpoint on chromosome 22q12.2 in a patient with neurofibromatosis type2(NF2)." Human Molecular Genetics. (in press).

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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