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1993 年度 実績報告書

SCIDマウス系における形質細胞腫発症機構の分子細胞遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05152051
研究機関金沢大学

研究代表者

大野 真介  金沢大学, がん研究所, 助教授 (70019868)

研究分担者 松島 綱治  金沢大学, がん研究所, 教授 (50222427)
村上 清史  金沢大学, がん研究所, 助教授 (90019878)
早川 純一郎  金沢大学, 医学部, 教授 (50110622)
キーワードSCIDマウス / 形質細胞腫 / 分子細胞遺伝学
研究概要

我々は、SCIDマウスに、マーカー染色体をもつBALB/c6.15マウス脾細胞を移入する実験系により、少なくともt(6;15)転座をもつ2例の形質細胞腫がSCIDマウス起源であることを見いだした。この知見は、t(6;15)転座型形質細胞腫の標的細胞は、pro〜pre-B段階にあるB細胞である可能性を強く示唆した。
ところで、奇妙なことに、上記2例の形質細胞腫ABPC-SCID-IM-BおよびIM-Dは、いずれもアロタイプ“a"をもつIgA産生細胞であった。SCIDマウスは、そのIgH遺伝子領域がC57BL/Kaマウス由来の“b"アロタイプ型である以外、すべてBALB/c遺伝子型をもつ。また、本実験に用いられた、マーカー染色体をもつBALB/c6.15マウスは、AKR6.15マウスをBALB/cマウスに戻し交配して得られたもので、いくつかのAKRマーカーを残している。そこで、IM-B,IM-Dと、donor BALB/c6.15起源である形質細胞腫ABPC-SCID-IM-A,C,EとについてSSLP解析の比較を行った。(1)第12染色体の中心体より27cMに位置するSSLPマーカーD12Mit4では、IM-A,C,EがすべてAKRタイプであったのに対し、IM-B,IM-DはともにBALB/cタイプであった。SCIDマウスのD12Mit4は、BALB/cタイプである。(2)ところが、同染色体の中心体より50cMにあるD12Mit7では、IM-A,C,E,B,DすべてがBALB/cタイプであった。この位置、SCIDマウスではB6タイプである。(3)65cMに位置するIgh-C遺伝子は、得られた5例の形質細胞腫すべてについて、“a"アロタイプ(BALB/c型)であった。
つまり、SCIDマウスに発症した形質細胞腫ABPC-SCID-IM-B,IM-Dでは、第12染色体の27より50cMの間で遺伝子組み換えが起こり、結果として“a"アロタイプをもつIgA産生細胞となったものと考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] F.Wiener,S.Ohno,J.Hayakawa: "ABLMYC-retrovirus-induced plasmacytomagenesis in SCID mice" Cur.Top.Microbiol.Immunol.(in press).

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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