研究課題/領域番号 |
05152115
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
山添 康 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (00112699)
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研究分担者 |
小澤 正吾 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20185581)
永田 清 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80189133)
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キーワード | スルホトランスフェラーゼ / 分子クローニング / 代謝的活性化 / 癌原性アリルアミン |
研究概要 |
N-ヒドロキシアセチルアミノフルオレンの活性化を触媒するスルホトランスフェラーゼのcDNAをラット肝ライブラリーより単離し、その一次構造を決定した。その結果従来の酵素とは約50%程度の相同性を示すのみであり、新規遺伝子サブファミリーに属する酵素(STICI)であることがわかった。このcDNAをCOS-1細胞に発現してN-ヒドロキシアセチルアミノフルオレンの活性化能を既に単離した他分子種の活性と比較したところ新規酵素は少なくとも70倍以上の高い活性化能を持つことが明らかとなった。このcDNAから予想されるスルホトランスフェラーゼのN-末端付近のアミノ酸配列は我々が雄性ラットの肝より分離精製したHAST1の2ペプチド断片の配列と完全に一致した。HAST1について我々はその発現が成長ホルモンによって行なわれていることを明らかにしており、本cDNAの単離によって分子レベルでの発現調節の研究が可能となった。次に本酵素cDNAをプローブとしてヒト肝cDNAライブラリーを検索した。3個のヒトcDNAライブラリーからヒト相同クローンの単離を試みたが陽性クローンの数は少なかった。現在ゲノムライブラリーを検索しており数個の陽性クローンを得ている。これら実験と平行してラットST1A1cDNAに相同性を示すヒト肝スルホトランスフェラーゼのcDNAクローニングを行い、2種の互いに高い相同性を示すcDNAを単離した。これらcDNAはそれぞれ新規ST1A2およびST1A3をコードすることが明らかとなった。両分子種は290個のアミノ酸から構成され、12ヵ所に違いが認められた。ヒト遺伝子を解析した結果両分子種は互いに近接して存在することがわかった。遺伝子配列とcDNA配列に数個の違いがあり、遺伝的多型との関連につき現在更に詳細な検討を行っている。
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