研究課題/領域番号 |
05205102
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
安久 正紘 茨城大学, 工学部, 教授 (10016462)
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研究分担者 |
赤羽 秀郎 茨城大学, 工学部, 講師 (50192886)
岡本 良夫 千葉工業大学, 工学部, 助教授 (20152358)
野口 康二 早稲田大学, 理工学部, 教授 (50147948)
寺町 康昌 職業能力開発大学校, 教授
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キーワード | 多電極自動測定器 / 高耐圧化 / 市販探査器対応システム / 回転楕円体近似 / 境界要素法 |
研究概要 |
我々が平成6年度までに作成した多電極自動測定器は様々な電極配置に対する順応性をもち測定時間の短縮にも大きく貢献できた。しかし、この測定器は出力部の耐圧に制限され規模の大きな遺跡や、乾燥した高抵抗の土壌には対応できなかった。そこで本年度はシステムのうち電流出力部および電極セレクター部の高耐圧化を図かり最大出力電圧70V、最大出力電流200mAまで強化、これにより厳しい環境下での測定が可能となった。また、昨年度までに作成された測定器は計測部本体に位相検波増幅器が用いられており高感度で優れた雑音除去能力を備えていたがコストが高く、重量も大きくなるため、さらなる改善が望まれていた。そこで本年度は、市販の電気探査装置を所有している研究者が手持ちの測定器およびパーソナルコンピュータを用いて電極セレクターをコントロールできるよう市販探査器対応システムの作成を行った。また、これを用いて茨城県ひたちなか市にある虎塚古墳の探査も行った。解析手法に関して、我々は前年度までに試作測定器を用いた平坦地での試験探査を行い、ほぼ所望の結果を得ることができていたので、本年度は凹凸のある遺跡を対象とし新しい解析手法の開発を行った。この手法は前方後円墳の後円部を回転楕円体近似し、平坦地を仮定したデーターに補正係数を乗じるものであり、比抵抗の異常部位をより正確に推定できるものである。さらに、遺跡の正確な等高線図が得られれば複雑な凹凸をを持つ地形でも電位計算が可能となるような境界積分方程式を導いた。これにより遺跡から十分遠方が平坦であれば遺跡自体は複雑な地形をもっていても境界要素法を用いて電位計算ができるようになった。
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