研究課題/領域番号 |
05207102
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
原 洋之介 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (60012986)
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研究分担者 |
足立 明 北海道大学, 文学部, 助教授 (90212513)
井上 眞 東京大学, 農学生命科学研究科, 助教授 (10232555)
中村 尚司 龍谷大学, 経済学部, 教授 (50172424)
末広 昭 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (60196681)
海田 能宏 京都大学, 東南アジア研究センター, 教授 (00026452)
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キーワード | 市場発展 / 普遍論理 / 個別論理 / 新古典派 / 生態・社会・経済力学 / 地域性 / 責伝型 / 表現型 |
研究概要 |
本年度は、4ヵ年の計画研究のとりまとめに重点をおいた。 この研究の最終課題は、多様な地域における経済発展ないし市場経済の発達に、多様性があるということを明示的にとり出すことであった。そこで、固有論理に対立するものとして、普遍論理としての新古典派の市場経済論の批判的検討をおこなった。市場経済とは、多様な個別性を利潤というスカラー量に、一元的に還元していく商人によって作られ発達させられるものである。しかし、そこには新古典派が想定しているような予定調和が常に保証されているものではないことが明らかにされた。そこで、固有論理をとり出すべく、生態への適応として経済社会が形成されてくる道すじを生態・社会・経済力学の構図にそって明らかにした。海・野・森という生態に対応して資源利用・所有のあり方に特殊な型がみられ、かつそれが経済活動の組織化のプロトタイプないし責伝型であることを示した。そして、商人が中心となる市場経済の展開への適応過程において、つまり表現型として、市場経済発展に地域性がみられることを明らかにした。
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