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1994 年度 実績報告書

法的知識の一般的構造の解明

研究課題

研究課題/領域番号 05208101
研究機関北海道大学

研究代表者

松村 良之  北海道大学, 法学部, 教授 (80091502)

研究分担者 太田 勝造  東京大学, 大学院法学政治学研究科, 助教授 (40152136)
松浦 好治  大阪大学, 法学部, 教授 (40104830)
森際 康友  名古屋大学, 法学部, 教授 (40107488)
西脇 与作  慶應義塾大学, 文学部, 教授 (30118989)
キーワード暗黙知 / スジ / スワリ / エキスパートシステム / 推論 / 知識表現 / 論理学 / 言語
研究概要

(1)一般名詞とソ-ト,ID記号の間には本質的な違いはないこと,論理流れ図の背後には複数言語の複雑なシステムが隠れており,従って法的推論にとって知識表現の核をなすものであること,法律体系が理論というよりモデルとしての役割を持っていることを明らかにした(西脇)(2)契約の成立,消滅をフェミニズム法理論の観点から考察し,この点を法律要件の充足→法律効果の発生という形でコンピュータ上で知識表現を行うことは現実の社会関係に即さないこと,他の形式の知識表現がありうることを示した.(3)法律エキスパートシステムは社会的な文脈から推論の前提となる知識を抽出しつつ自ら蓄えた知識を用いるものでなくてはならないこと,従ってシステム外から推論に必要な知識を問題に応じてインプットできるようにする対話型インターフェースが必要であること,また、推論エンジンは「暗黙知」と呼ばれる、推論の前提となる知識をも取り込み、操作できねばならないことを示した(森際)(4)裁判官の持つエキスパーティスの理解においてスジという彼らの用いるジャーゴンは重要であるという認識のもとに裁判官経験者に対する面接調査を行った.その結果,スジの善し悪しは当事者の属性と関連する場合が多いこと,事件の表層ではなく深層の理解とスジとが関連があることなどいくつかの暫定的知見をえた.現在,裁判官経験者を対象とするシナリオ研究の手法による調査を準備中である(松村,太田).

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 松村良之: "「日本的取引慣行」と法社会学--法社会学の立場から" 法社会学. 47号. 76-85 (1995)

  • [文献書誌] 西脇与作: "心的なものとその実現" 哲学(三田哲学会). 98巻. 1-26 (1995)

  • [文献書誌] 森際康友: "移植医療制度の道理と法理" 法哲学年報1993『生と死の法理』(有斐閣). 86-87 (1994)

  • [文献書誌] 松浦好治: "不法行為をめぐる法的言説と日常の言説" 棚瀬孝雄編『現代の不法行為法』(有斐閣). 177-190 (1994)

  • [文献書誌] 松浦好治: "法的推論と法文化" 成城法学. (発表予定). (1995)

  • [文献書誌] 松浦好治: "知の制度の法的政治的意義--十九世紀アメリカ合衆国における法学校を素材に" 比較法史研究. 4(発表予定). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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