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1993 年度 実績報告書

蛋白質工学によるプラストシアニンの電子移動反応の距離・電荷依存性の解析

研究課題

研究課題/領域番号 05209229
研究機関名城大学

研究代表者

高倍 昭洋  名城大学, 理工学部, 教授 (80097766)

研究分担者 日比野 隆  名城大学, 理工学部, 助手 (70218741)
田中 義人  名城大学, 理工学部, 講師 (10247679)
石川 浩  名城大学, 理工学部, 助教授 (40076592)
キーワード光合成 / 電子伝達 / 遺伝子工学 / プラストシアニン / 太陽エネルギー / マーカス理論
研究概要

プラストシアニンはチトロムfから電子を受け取り,光化学系I反応中心複合体に電子を供与するタイプI銅蛋白質である。本研究は蛋白質工学の手法によりプラストシアニンの長距離の電子移動反応に対するアミノ酸残基の役割を明らかにすることを目的として以下の課題について研究を行なった。
1.プラストシアニンの配位子の1つであるメチオニンmutant(Met92→Gln92)を作成する課題…Met92はCuとの距離が長く,Met92が活性中心の構造と電子移動反応にどのような役割を果たしているか全く不明である。そこでMet92→Glu92のmutantを作成し,大腸菌で発現させ検討したところ,mutantの酸化還元電位は低下し,mutantとP700およびチトクロムfとの電子移動活性も低下していた。これらの結果から,Met92が酸化還元電位および電子移動活性に重要な役割を果たしていることが明らかになった。
2.プラストシアニンのacidic patchを構成するアミノ酸を置換したmutantを作成する課題…プラストシアニンは2ヶ所で電子の授受を行うことが示唆されているユニークな蛋白質である。推定されている電子移動経路の1つには,酸性アミノ酸残基が集中した部位が存在する。このacidic patchの役割を明らかにするために,acidic patchの負電荷が1個ずつ正電荷に変化するようデザインしたmutantを作成した。プラストシアニンとチトクロムfおよびP700の反応速度定数は,酸性アミノ酸残基が減少したmutantほど減少した。これらの結果から,プラストシアニンの酸性アミノ酸残基はチトクロムfおよびP700との反応に重要であることが明らかになった。
3.光化学系I反応中心複合体のプラストシアニン・ドッキング蛋白質とプラストシアニンシの相互作用を明らかにする課題…本蛋白質のcDNAのクローニングとシーケンシングを完了した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hibino,T.,B.Lee&T.Takabe: "Characterization of Precursor Plastocyanin Expressedin in Escherichia coli" Research in Photosynthesis II. 7. 519-522 (1992)

  • [文献書誌] Ishikawa,H,T.Hibino&T.Takabe: "Subunit Composition of Cucumber PSI Complex that Catalyzes Electron Transfer from Plastocyanin to Ferredoxin" Research in Photosynthesis I. 4. 625-628 (1992)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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