電子ビーム溶解法(EB法)による脱酸実験 純Ti線材とAl角材を電子ビーム溶解炉の垂直フィーダーに取り付け、回転しながら降下し連続鋳造することが可能となった。組成の制御についても、予備実験により確認したアルミニウムの蒸発による歩留まり(約75%)を考慮することによって容易にできるようになった。酸素濃度が50ppm程度の金属間化合物を製造することができた。さらに電子ビーム溶解することにより極低酸素化することが可能となった。たとえばTi-44mass%Al試料を2分間溶解すると、酸素濃度は50ppmから3ppm以下まで減少した。 溶解中のAlの蒸発量から溶融合金中のAlの活量を推定した。その結果γAl=0.06〜0.09であることがわかった。また、脱酸機構については、Tiのみでは酸素をO_2分子として除去できないことから、アルミニウム酸化物として除去されていると考えられる。実測した溶融Ti中のAlの活量から蒸気圧を求めると、Ti中の酸素は、2Al+O(in Ti)→Al_2Oのような反応によって除去できている可能性が高いと考えられる。 プラズマ溶解法による溶解実験 金属間化合物の溶解製造を容易に行うことが可能となったが、酸素量はEB法に比較して高いことがわかった。
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