分子線エピタキシー(MBE)法により、良質のNdCeCuO単結晶薄膜を作製し、また本年度はNdCeCuF単結晶、BiSrCuO単結晶作製に成功した。これらのサンプルを用い以下のような研究を遂行した。 (1)S-I転移近傍において、普遍的臨界面抵抗(R=h/4e^2)の値をとるか精密な実験を遂行した。特に100mKまでの希釈冷凍器温度領域までの実験を行った。 (2)ゼロ磁場下において超伝導-絶縁体近傍における伝導機構、特に電荷ボソンの可変領域ホッピング(VRH)型伝導[R_<xx>=A[exp(To/T)^x]]の指数xの実験的決定を行った。 (3)磁場変調型S-I転移のダイナミクスを調べるため、超伝導マグネットを用い高磁場下における面抵抗の測定を行い、特にこれまで1.5Kしか測定できなかったのを、希釈冷凍器により100mK領域までの測定データをとれるようにした。
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