研究概要 |
4次元中の2次元結び目不変量を通して4次元重力を研究するのが、本研究の目的であるが、その過程において、興味深い事実を見い出した。それは複素スカラー場を用いたLandau-Ginzburg型の理論中に現れる量子化された渦を記述するのに、String理論や2形式重力理論でも現れる位相的なBF項(ε^<μυρσ>B_<μυ>F_<ρσ>)が有効に働くということである。特にBF項を伴ったLandau-ginzburg作用から量子渦の有効作用を導びくことができ、自然にBerryの位相が現れることがわかった。この理論は超流体を記述するものであり、量子渦のダイナミクスの解明に役立つと思われる。(以上は、初田,Ao,Thouless氏らとの共同で行った。)。この研究を通して、BF項は種々の場の理論の中に現れる位相的欠陥を扱うのに適していることを再確認し、2次元結び目不変量の構成への知見を得ることができた。 分担者・畑は紘の場の理論に現れるBatalin-Vilkovisky方程式は、作用を変数とする様な汎作用(Actional)を用いれば自然に導びかれることを示し、“Theory of theories"なる理論を展開した。 両方の仕事とも現在投稿手である。
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