研究分担者 |
松井 正典 九州大学, 理学部, 助教授 (90125097)
神崎 正美 東京工業大学, 工学部, 助手 (90234153)
赤萩 正樹 学習院大学, 理学部, 教授 (30126560)
中嶋 悟 東京大学, 理学部, 助教授 (80237255)
藤井 敏嗣 東京大学, 地震研究所, 教授 (00092320)
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研究概要 |
マグマ模擬融体の構造解析は,高エネルギー物理学研究所放射光施設に設置されている.高圧下X線回析装置(MAX80,MAX90)を用いて行なった。Na_2O-SiO_2系とNa_2O-SiO_2-H_2O系の融体について,3GPaにおけるX線散乱パターンが得られ,H_2Oの有無による,パターンの顕著な差異を観測した。並行して,同じ系の分子動力学とシミュレーションを,新たに開発した原子間相互作用モデルを用いておこなった。これら実験と計算機シミュレーションを併用することにより,高温高圧下のケイ酸塩融体の詳細な構造解析が可能となった。 さらに、Na_2O-CaO-MgO-Al_2O_3-SiO_2系の精密な分子動力学シミュレーションが可能となり,多成分系の物性の高圧での定量的な予測への道を開いた。 熱力学測定では,CaO-MgO-Al_2O_3-SiO_2系の部分融解エンタルピーの測定に成功し,マグマ上昇の温度経路を精密化した. 高温顕微末赤外分光では、ケイ酸塩融体中のH_2O成分のバンドを観測することに成功し,その化学種を特定し,定量できることになった。
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