研究課題/領域番号 |
05232101
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高橋 秀明 東北大学, 工学部, 教授 (10005267)
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研究分担者 |
中塚 勝人 東北大学, 工学部, 教授 (60005345)
山崎 仲道 高知大学, 理学部, 教授 (50036589)
佐々 宏一 京都大学, 工学部, 教授 (40025953)
林 一夫 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30111256)
由佐 悠紀 京都大学, 理学部, 教授 (90025403)
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キーワード | 地熱エネルギー / フラクタル / 地下き裂 / 水圧破砕 / 熱抽出設計 / マルチクラック / 破壊力学 / 岩石-熱水相互作用 |
研究概要 |
本研究は、深部地殻エネルギーの工学的利用を目的に、フラクタル幾何学を適用し地下断裂群を特長づける手法を開拓、さらにこれを基にしたマルチクラックの力学モデルを構築することにより熱抽出の設計基礎技術を構築することにある。 研究目的を達成するために、次下の3つの研究課題を選定し3班構成で研究が行われている。 1.マルチクラックキャラクタリゼーション(A01班)、2.マルチクラック貯留層制御(A02班)、 3.地殻熱水流動と岩石変質メカニズム(A03班) 特に、熱抽出設計技術に関する研究班横断ワーキンググループを発足させ重点的共同研究を実施している。研究班およびワーキンググループ活動の有機的連携を促進させるために、情報ネットワークを整備し、各実験フィールドで得られたデータ、数値解析結果等の共有化を図ることを進めている。また、ニュースレターを年4回発行し、研究成果を速報している。 平成6年11月1日(火)には平成6年度の公開シンポジウムとして「フラクタル破壊力学に関するシンポジウム」を行った。4名の招聘講師による講演会を行い、岩石破壊に観察されるフラクタル性、およびこの観察結果を用いた破壊現象のモデル化に関する討論を行った。加えて翌日の11月2日には研究メンバーの報告を主体とした「岩石き裂のフラクタルキャラクタリゼーションに関するワークショップ」を開催し、地下断裂系のフラクタル表現に焦点をあてた討論を行った。 公開シンポジウムの講演者と話題は:(1)「臨界状態にある地殻のクラックシール、局所ダイラタンシー、メカニカルグレイン」P.G.Meredith、ロンドン大学(UCL)(2)「岩石ジョイントの新しいせん断強度基準」P.H.S.W.Kulatilake、アリゾナ大学(3)「飽和含水状態にある岩石の空隙とき裂の表面電気伝導およびフラクタル特性」P.W.J.Glover、ロンドン大学(UCL)(4)「HWR地熱貯留層形成に及ぼすき裂ネットワークのフラクタル次元の影響」J.Willis-Richards、東北大学 平成7年1月30-31日には平成6年度の成果報告会を開催し、合わせて総括班の今後の進め方を討論した。
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