研究課題/領域番号 |
05233106
|
研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
大澤 映二 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (40001763)
|
研究分担者 |
寿栄松 宏仁 東京大学, 理学部, 教授 (70013513)
江口 昇次 名古屋大学, 工学部, 教授 (50023099)
篠原 久典 名古屋大学, 理学部, 教授 (50132725)
鯉沼 秀臣 東京工業大学, 工業材料研究所, 教授 (70011187)
阿知波 洋次 東京都立大学, 理学部, 教授 (20002173)
|
キーワード | フラーレン / 超伝導 / 環化付加反応 / 新材料 / ナノチューブ / クラスター / ド-ピング / 相転移 |
研究概要 |
大澤はフラーレンの生成機構に集中して、Stone-Wales転移の機構の活性化エネルギーが非常に高い事を確認した。またフラーレンの生成過程で最後の部分であるFullerene転移を計算化学的に検討した。任意の大きさの環を含む閉多面体状クラスターから出発して、全炭素数を変えることなくIPRフラーレン異性体に至る転移経路を自動的に探索することの出来るプログラムを書いて、二三のC60前駆体から確かにBuckminsterfullereneが生成する経路が存在する事を示した。阿知波はレーザー蒸発法による高級フラーレン生成の条件を精査し、生成機構を調べた。鯉沼は前年度に引き続き超薄膜フイルムのイオン種ド-ピングによる加工を研究し、今年度はプロトン注入に成功した。プロトンは理論計算によるとベンゼン環の中央をすり抜けて内部に貫入していると考えられる。篠原は、世界で最初のLa@C82のエントロピー極大化法による単結晶X線解析に成功して注目を集めた。これによってLa金属がフラーレン内壁近くに位置することが確認された。その位置は永瀬らによる理論計算予測と良く一致した。江口も前年度に引き続いて環化付加反応を利用するフラーレンへの複素環融合法を幅広く研究し、とくにo-Quinodimethaneを利用して興味深い誘導体の合成に成功した。寿栄松は引き続き固体フラーレンの物性研究を継続して、単結晶の合成、相転移、固体NMRなどに関する総合的研究を行っている。
|