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1994 年度 実績報告書

高次クラーレンの探索

研究課題

研究課題/領域番号 05233110
研究機関東京都立大学

研究代表者

阿知波 洋次  東京都立大学, 理学部, 教授 (20002173)

研究分担者 遠藤 守信  信州大学, 工学部, 教授 (10021015)
丸山 茂夫  東京大学, 工学部, 助教授 (90209700)
日野 照純  千葉大学, 工学部, 助教授 (10105827)
キーワード高次フラーレン / 金属フラーレン / カーボンナノチューブ
研究概要

高次フラーレンC86、C88、C90、C92、C94を単離し、その分子構造を決定した。これまでは、一次元のNMRのデータのみから一義的に構造決定が不可能であったこれらの高次フラーレンにおいても、炭素原子のネットワーク構造と化学シフトの経験的に求められる相関を考慮することにより、構造決定できることを明らかにした(阿知波)。高次フラーレンC78,C86,C90およびC96の紫外電子分光測定を行った。この結果,C78分子の対称性はC2v'またC96分子はC1対称である可能性が高いことを示唆した。C86とC90については現在検討中である。また,金属フラーレンGdC82とLa2C82についての測定も行ったところ、金属フラーレンでは金属が含まれる個数によって性質が大きく異なっている可能性を発見した(日野)。アーク放電法を用いたフラーレン生成装置において、アーク放電中の容器内温度分布を熱電対によって測定し、緩衝ガス圧力や流れを変えた場合の温度分布の変化とフラーレンの収率とを比較検討した。また、分子動力学法を用いたシミュレーションにより一定温度に保った孤立炭素原子が凝縮過程で不完全ながらフラーレンと近い構造を形成する過程を実現し、その反応機構について検討した(丸山)。カーボンナノチューブをベンゼン等の炭化水素の熱分解プロセスで調整した。熱分解ナノチューブのTEM観察により、様々な構造体を見出し、その構造モデルを示した。また、かかるナノチューブは、気相成長炭素繊維(VGCF)の成長初期過程に形成されるため、そのVGCFとの構造相関性について検討した(遠藤)。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] K.Kikuchi et al.: "Characterization of the Isolated Y@C82" J.Am.Chem.Soc.116. 9367-9368 (1994)

  • [文献書誌] K.Kikuchi et al.: "Encapsulation of Radioactive ^<159>Gd and ^<161>Tb Atoms in Fullerene Cages" J.Am.Chem.Soc.116. 9775-9776 (1994)

  • [文献書誌] S.Suzuki et al.: "Formation and Stability of Small Metallo carbon Cluster What is the Specificity for the Formation of Stable Metallofullerenes?" Int.J.Mass Spectro.and Ion Proc.138. 297-306 (1994)

  • [文献書誌] S.Hino et al.: "Ultraviolet photoelectron Spectra of C78 and C96" Chem.Phys.Lett.230. 165-170 (1994)

  • [文献書誌] M.Katsumata et al.: "Epoxy Composites Using Vapor-Grown Carbon Fiber Fillers for Advanced Electro conductive Adhesive Agents" J.Mat.Res.9. 841-843 (1994)

  • [文献書誌] A.Sarkan et al.: "Hemi-Toroidal Networks in Pyrolgtic Carbon Nanotubes" Carbon. 33. 51-55 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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