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1993 年度 実績報告書

イソカルバサイクリン及びロイコトリエン類の超効率的不斉全合成

研究課題

研究課題/領域番号 05234210
研究機関東京工業大学

研究代表者

三上 幸一  東京工業大学, 工学部, 助教授 (10157448)

キーワードイソカルバサイクリン / ホルムアルデヒド-エン反応 / プロスタグランジン / 不斉ルイス酸触媒 / ビナフトール / 光学活性チタン錯体
研究概要

ホルムアルデヒド-エン反応の不斉触媒化:イソカルバサイクリン合成
我々はすでに、光学活性ビナフトール-チタン(BINOL-Ti錯体)を不斉ルイス酸触媒としてグリオキシラートを親エン体とするカルボニル-エン反応の不斉触媒化に成功している。今回、ホルムアルデヒドを親エン体とするカルボニル-エン反応の不斉触媒化を検討し、(3-オキサ)イソカルバサイクリンの形式的全合成を行った。まず、対称な双環性エン基質を用い、不斉触媒的ホルムアルテヒド-エン反応による不斉非対称化について検討した。反応は錯体(R)-BINOL-TiのCH_2Cl_2溶液にエン体および親エン体を加え、-30℃で攪拌して行った。その結果、エナンチオ選択的に反応が進行し、(R)-BINOL-Ti錯体を用いると、11S-体のエン生成物が得られることが明らかとなった。そこでω-鎖を有する光学的に純粋なエン基質を用い、重複不斉誘導について検討した。キラル双環性エン基質は、光学分割したβ-ヒドロキシ酸にω-鎖を導入した後、数ステップで得られる。不斉触媒的ホルムアルデヒド-エン反応の結果、二重結合を位置選択的に6,9α位へ導入でき、(3-オキサ)イソカルバサイクリン合成の鍵中間体が得られた。
新規不斉触媒的カルボニル-エン反応の開発:イソカルバサイクリン誘導体合成
種々のα-鎖を有するイソカルバサイクリン誘導体の不斉合成を指向し、共役イナールを親エン体とする新規カルボニル-エン反応の不斉触媒化を検討した。まず、対称なエン基質について、この新規エン反応の不斉触媒化を検討した結果、このアルデヒドも十分なエン反応性を有し、対応するエン生成物を収率よく、しかも91%の6,9α位置選択性。88%eeR選択性で与えることを見い出した。そこで、ω-鎖を有するエン基質とのエン反応を行ったところ、対応するエン生成物が98%の6,9α-位置選択性、96%eeR選択性で高収率に得られた。得られたエン生成物をさらに種々の誘導体へと変換した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 三上 幸一: "Advances in Catalytic Processes" JAI Advances in Detailed Reaction Mechanismes. 3 in press.

  • [文献書誌] 三上 幸一: "Enantioselective and Diastereoselective Catalysis of the Mukaiyama Aldol Reaction:Ene Mechanism in Titanium-Catalyzed Aldol Reactions of Silyl Enol Ethers" J.Am.Chem.Soc.115. 7039-7040 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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