ポリピロール及びポリチオフェンは種々の応用性を持つ興味深い光・電子機能性物質である。これらの性質を決定する因子としてバンドギャップが重要である。計算によるとポリピロール或いはポリチオフェンのバンドギャップはキノイド構造の寄与により小さくなる。そこで、種々の多環芳香族化合物と縮環したピロールは、低いバンドギャップを有するポリピロールのよい前駆体であると予測される。我々は、芳香族ニトロ化合物(1)をDBU存在下イソシアノ酢酸エチルと反応させ続いて脱炭酸させることにより良い収率で縮環ピロール(2)に変換できることを見い出した。^<1)>例えば、ピロール2a、2b、2c、2dがこの方法により合成できた。
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