研究課題/領域番号 |
05236104
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村橋 俊一 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (60029436)
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研究分担者 |
安田 源 広島大学, 工学部, 教授 (00028200)
高橋 成年 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (70029875)
鈴木 寛治 東京工業大学, 工学部, 教授 (30106629)
桑嶋 功 東京工業大学, 理学部, 教授 (50016086)
伊藤 卓 横浜国立大学, 工学部, 教授 (50016721)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1996
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キーワード | レドックスルイス酸 / レドックスルイス塩基 / ルテニウムポリヒドリド錯体 / ランタニド / モリブデンポリヒドリド錯体 / C-H結合活性化 / 重合反応 / ビニルスルフィド |
研究概要 |
物質変換における特異な触媒機能や反応剤機能等の化学的機能を有する有機遷移金属分子の創製を目的として研究を行い、以下にあげる成果を得た。 酸化還元能を有するルテニウム、ロジウム、イリジウム等の低原子価遷移金属ポリヒドリド分子がニトリルのα位のC-H結合の活性化およびCN3重結合の活性化に有効であり、この原理に基づきアルドール縮合、マイケル付加、CN3重結合への求核剤の付加反応等、従来化学量論量の塩基やルイス酸の存在下に行っていた反応を中性条件下で行わせる新触媒システムを開拓した(村橋)。嵩高い置換基を持つメタロセン構造を有するランタノイド有機金属分子を創製し、これがエチレンやメタクリル酸エステルの重合に対して高い活性を示すことを明らかにした。(安田)。モリブデン、タングステン等の一連の6族遷移金属ポリヒドリド有機金属分子を創出し、その光照射により得られる配位不飽和な活性中間体は、アルコールやアミド等の有機基質に容易に酸化的付加して相当するアルコキシおよびアミド錯体を与えることを示した(伊藤)。各種ルイス酸とビニルスルフィド誘導体より得られるカチオン中間体は、種々の親電子剤と反応して選択的に炭素-炭素結合を形成する。この手法を用いることにより種々の求核剤との反応によるエン反応や[3+2]シクロ付加、親電子剤との反応による開環カップリング反応を開拓した(桑嶋)。ポリヒドリドで架橋された3核ルテニウム錯体を創製し、反応性を検討した結果、シクロペンタジエンの炭素炭素結合解裂やC-H活性化が3金属中心の協同効果により、極めて特異的に進行することを明らかにした(鈴木)。アセチレン分子で架橋した白金-パラジウム複核有機金属分子を創製し、これがイソシアニドのリビング重合にきわめて高い活性を示し、螺旋方向選択的重合が行えることを明らかにした(高橋)。
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