研究分担者 |
藤川 重雄 富山県立大学, 工学部, 助教授 (70111937)
奥山 喜久夫 広島大学, 工学部, 教授 (00101197)
岡田 龍雄 九州大学, 工学部, 教授 (90127994)
相原 利雄 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (90006172)
今石 宣之 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (60034394)
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研究概要 |
(1)クヌーセンセル加熱によるAl,Ag,Zn,Tiなどの単原子蒸気を用いて、クラスター生成と薄膜凝縮実験を行って,クラスターサイズ分布と薄膜凝縮速度は単調な比例関係にあり,セル温度が高くなるとクラスターサイズは減少し,このため薄膜生成速度が減少することを明らかにした。(小竹) (2)WF_6の水素還元W熱CVD実験ではステップカバレッジの良い配向性の強い膜が得られ,高速回転熱CVD装置の2成分同時成膜特性の解析では回転速度の増加により膜厚・組成の均一性が向上することを明らかにするとともに、DSMC法により透過型CVDの成膜特性を解析した。(今石) (3)選別速度を制御した金属分子線の蒸着実験結果を解析するために,分子動力学による数値解析を行い,並進分子と表面蒸着分子および表面拡散分子の間の相互作用を明らかにし,その並進エネルギー分布と凝縮・蒸発過程の相関関係を明らかにした。(井上) (4)銀蒸気の真空蒸着における基板表面状態の時間変化を透過型電顕により観察し,蒸着速度および基板温度による成長挙動の差異を調べ,さらに,これらを基板表面での蒸着原子の熱拡散およびクラスターの成長・接触・合体を考慮した理論解析を行い実験結果の解明を行った。(長崎) (5)衝撃波管端面膜凝縮実験で液膜厚さおよび液膜表面での蒸気温度の時間変化から蒸気の凝縮係数および温度パラメータの決定方法を開発し,メタノール蒸気に対しては飽和状態で0.3〜0.4,加熱状態ではそれより大きく,過飽和状態ではそれより小さくなることを明らかにした(藤川) (6)分子動力学的計算により水の凝縮過程における水素結合ネットワークおよび水素結合の寿命を調べ,臨界点近傍では水素結合ネットワークは最も不安定になり,また,LJ単原子クラスターではそのサイズ変化が激しくなり,これらが定積比熱などの異常性と関連することを明らかにした。(相原) (7)開発した画像レーザ誘起蛍光観装置を用いて高温超伝導体薄膜のレーザアブレションのよるY,Ba,Cuなどの原子,分子の挙動を観測し、それらが雰囲気ガスとの衝突・酸化反応の違いにより特徴的な時間空間変化をすることおよびガス温度変化および基板に衝突する粒子の可視化を行った。(岡田) (8)気相反応CVD過程での科学反応・凝集・焼結の数値計算を行い,生成微粒子の性状と操作条件の関連性を明らかにし,金属アルコキシド蒸気の化学反応によるシリカおよびチタニア微粒子生成実験での凝集体の緻密化と一次粒子の成長過程の実験結果を解明した。(奥山) (9)液体表面での蒸気・凝集過程の分子動力学解析を行い,水・アルコール系では表面吸着したアルコール分子が水の凝縮・蒸発を妨げること,非平衡凝縮過程では蒸気の自己凝縮挙動は平衡時とあまり相違ないが,蒸気が液体分子を追い出す効果に違いがあることを明らかにした。(松本)
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