研究分担者 |
藤井 孝蔵 宇宙科学研究所, 助教授 (50209003)
南部 健一 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (50006194)
中橋 和博 東北大学, 工学部, 教授 (00207854)
里深 信行 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (30027891)
川原 睦人 中央大学, 理工学部, 教授 (10055220)
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研究概要 |
乱流の数理モデルの開発研究を支援するために,乱流データベースの作製と乱流モデルの検証に必要な,非定常3次元流れに適用できる効率的数値スキームとアルゴリズムを開発した。 1.圧縮性ナビエ・ストークス(N-S)方程式の非定常3次元差分解法について,構造格子を用いる多次元上流法(multi-directional upwind scheme)を開発した。また4次精度のMUSCL TVDコンパクト法を開発した。これは衝撃波だけでなく,すべり面や境界面などの弱い不連続も鮮明に計算できるものである。また複雑流れ場を扱うために,オーバーラップカイメラ格子を使用するコードを作った。 乱流モデルを用い,ターボ機械の翼列流れ,自動車エンジン吸気ポート流れなどを解析した。 2.複雑形状物体の外部流れに対し,半非構造格子,プリズム形格子の解適応格子形成法を開発し,またこの格子に対し圧縮性N-Sスキームを開発した。 3.非圧縮性N-S方程式の曲線座標格子を用いる非定常3次元の陰的SMAC法に対し,新しい近似因子化法を適用し計算効率の改善を図った。また擬似圧縮性法に4次精度のMUSCL TVDコンパクト法を適用し,渦面を含む流れの高精度シミュレーションで行った。 4.FEMによる非圧縮性流れの解法について,3ステップFEMを開発し,また非定常流れに拡張した。移動境界問題のために,フラクショナルステップ,オイラー・ラグランジュFEMを開発した。 5.気体分子運動論の基礎式であるボルツマン方程式の直接シミュレーション(DSMC法)を用い,回転している二重円筒壁間の環状流路内にテイラー渦を作ることに成功した。 6.コンピュータグラフィックスについて,IRISワークステーション上で「ポスト君」の機能を強化し,等値面,任意断面,thresholding,これらの面のアニメーションなど新機能を追加した。
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