研究課題/領域番号 |
05241102
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
田中 穂積 東京工業大学, 工学部, 教授 (80163567)
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研究分担者 |
郡司 隆男 大阪大学, 言語文化研究科, 助教授 (10158892)
阿部 純一 北海道大学, 文学部, 助教授 (40091409)
松本 裕治 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (10211575)
鶴丸 弘明 長崎大学, 工学部, 助教授 (90039678)
岡田 直之 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (80037837)
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キーワード | 音声対話 / シソーラス / 構文解析 / 音節構造 / 対話文 / 音素環境依存 / 文法的逸脱 / GLR法 |
研究概要 |
音声と言語に関する情報を相互に関連させた音声対話のモデルを、どのようにして構築するかを目的に研究を進めた。具体的には、これまで十分に研究がなされてこなかった、省略や文法的な逸脱を多く含む対話文の性質を、言語学的ならびに認知学的な観点から研究し、対話文理解のためのシソーラスを設計し、それを用いた頑健な対話文解析アルゴリズムと対話文生成のアルゴリズムを設計することを目標に、問題点の検討を行うとともに、問題を解決するための新しい手法の提案を行った。その主な成果を挙げる。 対話文理解のためのシソーラスの構築では、国語辞典の語義文から得られた関係付けデータを利用し、実験的なシソーラスを試作し、問題点の検討を行った。対話文の解析では、対話文に含まれる文法的な逸脱現象を分類・整理した。対話文の言語学的研究では、日本語の音節構造に関する制約を記述する方法について検討した。対話文の認知科学的研究では、人間が対話理解を行う場合、心内で「発話及び発話の状況に関するモデル化」が行われていることを指摘し、考察を行った。対話文の生成では、非言語的な心的状態・過程から、言語の深層構造を生成する問題について検討を進めた。言語情報と音声情報の統合処理では、音素環境依存性を考慮した異音のモデルを、言語解析で用いるGLR法に組み込む新しい方法を提案した。
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