研究分担者 |
常深 博 大阪大学, 理学部, 教授 (90116062)
村上 敏夫 東京大学, 宇宙科学研究所, 助教授 (60092350)
小山 勝二 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10092206)
釜江 常好 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (90011618)
西村 純 神奈川大学, 工学部, 教授 (40013619)
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研究概要 |
当重点領域の研究計画において、主要な柱の1つは、X線天文観測衛星「あすか」によるラインX線の観測、データ解析、及びそれらの理論的モデルへの適用であった。「あすか」による観測が順調に進み、特にAGN,SNR,銀河団などの天体からのラインX線に関して多くの新しいデータが得られつつある。特に、1型セイファート銀河のX線スペクトルにある鉄KX線の輝線の幅が広がっていることを見つけ、中心に巨大ブラックホールが存在する有力が証拠をえた。これらの成果を各研究班、公募研究において早期に取り入れていく事が、世界に先駆けた研究成果をあげる上で急務であると考え、総括班主催による全体的な研究会を11月29-12月1日に開催した。 理論グループの主要な研究対象である超新星については、極めて近くの銀河に出現した超新星1993Jと1994Iの世界に先駆けた理論研究の成果が報告されている。特に、「あすか」による超新星1993Jの観測との比較から、超新星の構造の新たな特徴が明らかになりつつある。 X線検出器の開発研究では,浜松フォトニクスの協力によりX線用CCDの試作、改良を重ね、6keVのX線に対してエネルギー分解能約143eVを達成した。これは世界の最高レベルである。ハードウエアーの開発研究での中心である高感度(低バックグランド)の硬X線検出器,井戸型フォスウィッチ・カウンターの改良が進んだ。 以上のように研究会を中心にして各研究班の連携をはかると同時に,ニュースレターを年3回程度の頻度で発行した。
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