研究課題/領域番号 |
05242103
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小山 勝二 京都大学, 理学部, 教授 (10092206)
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研究分担者 |
茂山 俊和 東京大学, 大学院理学研究科, 助手 (70211951)
田原 譲 名古屋大学, 理学部, 助手 (10135296)
大橋 隆哉 東京都立大学, 理学部, 助教授 (70183027)
井上 一 宇宙科学研究所, 教授 (40092142)
常深 博 大阪大学, 理学部, 助教授 (90116062)
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キーワード | X線CCD / X線望遠鏡 / 銀河団 / 特性X線 / 超新星 / 重元素 / 大規模構造 / ダ-クマタ- |
研究概要 |
天体からのX線ドップラーが検出され超高温ガスのダイナミックスの解明がすすんだ。即ち(1)カシオペアAの各点でのドップラー効果が検出され、X線領域でのドップラー速度マップが求められた。その他超新星残骸のプラズマ診断を実行しその構造を研究した(白鳥座ループ、E0102-72他)精度高いスペクトル観測により、熱的と非熱的放射の研究が格段に進歩した。即ち衝撃波加熱と信じられていたSN1006のShellが非熱的放射を示すことがわかり、相対論的電子の存在を物語る。系外銀河や銀河団などの元素組成やその空間分布が測定され、重元素の起源や構造の解明がすすんだ。鉄が中心集中している銀河団を見い出した。宇宙膨脹の赤方偏移zが0.37という遠方の銀河団Abell370の高温ガスの温度と重元素組成比を明らかにした(この銀河団から検出された鉄のK-X線はこれまで知られているもっとも遠方の銀河団)。楕円銀河のホットハロ-で重元素の存在比が予想の数分の1に過ぎないことを発見した。輝線が強い2型セイファート銀河をいくつも見つけた。銀河中心から多くの高電離重元素からの特性X輝線を発見し、超高温ガスの構造をはっきりさせた。また中性鉄特性X線も発見されそれが分子雲による反射であることを見つけた。この強度は未知の強いX線点源を必要とし、銀河中心が2型銀河核と酷似していることを見つけた。蛇使い座ロ-星生成領域の解析を行ない、原始星からのX線放射、輝線を発見した。超新星SN1993JからのX線放射、特に鉄K-X線の発見した。 直接X線撮像型CCDを試験・評価するためのシステムの開発を行い完成した。このシステムは駆動するCCDの種類を選ばず、通常CCDの駆動に用いれるあらゆる種類の信号を発生できる。またCCDからのデータの取り込みも、その方法の変化に柔軟に対処できるようにした。浜松のフォトニクの協力によりCCDS5467を試作し、実際にX線を照射してその特性を調べた。その結果、6keVのX線に対して一応のエネルギー分解能を達成した。 銀河M81に出現したに超新星SN1993Jの爆発モデルを構築した。銀河M51に出現した超新星1994Iの爆発モデルを作った。大質量星が起こす超新星が合成、放出する重元素量と爆発エネルギーを理論的に求めることを目標に爆発メカニズムを調べた。超新星1994Iの爆発モデルを作り、超新星爆発で新たに合成された鉄の質量が太陽質量のおよそ7パーセントであることがわかった。大質量星が起こす超新星が合成、放出する重元素量と爆発エネルギーを理論的に求めることを目標に爆発メカニズムを調べた。
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