研究課題/領域番号 |
05243212
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
下浦 享 立教大学, 理学部, 講師 (10170995)
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研究分担者 |
家城 和夫 立教大学, 理学部, 助教授 (10159577)
本林 透 立教大学, 理学部, 助教授 (20116114)
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キーワード | 中性子過剰核 / クラスター状態 / 共鳴 / 液体シンチレータ / 励起関数 / エネルギースペクトル |
研究概要 |
軽い中性子過剰核のクラスター状態の探査を行うための核反応の候補につのうち最も簡単と考えられる^6He+^4He->^<10>Be^*->n+^9Be反応に関して検討を行った。この反応は、逆反応のデータが存在し、重心エネルギー2.5MeV付近にピークをもつバンプ状の構造があることが報告されている。しかしながら、この反応は反応生成物である^6Heの量を放射分析によって求めており、このことから全反応断面積しか得られていない。共鳴状態であるかどうか、またスピン・パリティなどの量子数を求めるためには角度分布を測定することが不可欠であり、そのための実験装置の設計を行っている。 本研究の特色である、厚い標的を用いて中性子のエネルギースペクトルとその角度分布から反応の励起関数を一度に求める方法の具体的な検討を行った。興味のある領域(Ecm=1-5MeV)をカバーするために、長さ80cmのHeガス標的を用い、分解能の要請から標的から1.5mの位置に中性子検出器を配置すればよいことが明らかになった。 中性子検出のための(直径20cm、厚さ5cm)の液体シンチレータを購入し、現在、性能評価を行っている。測定すべき中性子のエネルギーが5-10MeVであるため、立教大学コックロフトウォルトン型加速器で生成される14MeV中性子を用いて検出効率の絶対値および分解能の評価を行っている。またトリガーから反応しなかったビームを除くための検出器系の設計を行い、薄いプラスチックシンチレータおよびSi半導体検出器の組み合わせを用いる予定である。
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