研究課題/領域番号 |
05246105
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
飯田 嘉宏 横浜国立大学, 工学部, 教授 (90005299)
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研究分担者 |
渡辺 慎介 横浜国立大学, 工学部, 教授 (60017936)
伊藤 猛宏 九州大学, 工学部, 教授 (20037740)
小屋口 剛博 東京大学, 地震研究所, 助教授 (80178384)
加藤 工 東北大学, 理学部, 助手 (90214379)
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キーワード | 蒸気爆発 / マグマ水蒸気爆発 / 熱的相互作用 / 揺らぎ核生成 / 小規模蒸気爆発実験 / 火山噴煙 / 金属粉末製造法 / エキスプローヂング・ワイア |
研究概要 |
本研究の目的は蒸気爆発素過程の解明とその応用を図ることである。本年の実績は次の通りである。 加藤は、マグマと水の蒸気爆発発生条件の基礎データを蓄積するため、温度、質量、化学組成などの異なる液状マグマの小規模実験を行ない、玄武岩組成では爆発発生の質量、温度に上限と下限が存在し、デイサイト組成では混合機構の複雑さを反映して、爆発発生が確率的になることを明らかにした。小屋口は、非爆発的な噴火に外部から水が供給された場合の爆発的噴火やベースサージ等の重力流について数値解析を行ない、噴煙中のマグマと水と空気の混合比、特に水の量が安定な噴煙発生や重力流発生の決定要因になることを明らかにした。 飯田は、すず・水系その他の系の液滴規模実験によって蒸気爆発伝播過程に関する一連の研究を行ない、伝播現象について多くの実験的事実を示すと共に蒸気膜の崩壊過程を詳しく観察した。さらに、超急速加熱法による揺らぎ核生成の実験を大気圧下、加圧下で行ない、幾つかの事実を示した。 伊藤は、細粒化現象を利用しての金属粉末製造法の制御の基礎研究として、すず質量1.5gおよび温度400〜800℃、水温20〜60℃にて一連の実験を行ない、爆発発生率、細粒化率および粒度分布を調べ、水温40℃、すず温800℃において細粒化率が最大の84%になることなどを明らかにした。渡辺は、Exploding Wireの電圧と電流波形と発光過程について詳細に調べwireの変形等によりinductiveになっていると予想されることなど、同wireの性質について調べた。次いで蒸気泡の拡大による20〜40m/sの高速流動を実現し、速度4〜8m/s、レイノルズ数1.5〜3.0x10^5の渦輪の生成・伝播を実現した。
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