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1993 年度 実績報告書

ゴルジ装置を中心とした選別輸送路の超微形態的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05252231
研究機関北里大学

研究代表者

山科 正平  北里大学, 医学部, 教授 (90013987)

研究分担者 玉木 英明  北里大学, 医学部, 講師 (30155246)
瀬川 彰久  北里大学, 医学部, 講師 (50154638)
酒井 康弘  北里大学, 医学部, 助教授 (00050625)
キーワードゴルジ装置 / オカダ酸 / ブレフェルジンA / 耳下腺 / 免疫組織化学 / 選別輸送
研究概要

ゴルジ装置への流入路とそこからの流出路における選別輸送機構を解明する目的で、ゴルジ装置の形態に変化を与える薬剤の作用下におけるゴルジの形態変動と輸送の実態を免疫電顕法の使用により精査し、以下の結果を得た。
1.ゴルジ装置の構造と機能に与えるオカダ酸の作用:蛋白脱リン酸化の阻害剤であるオカダ酸で、ゴルジ装置は直ちに層板構造を失い、直径70nm程の空胞の集団に変わり、分泌顆粒の形成が停止した。また投与の中止で4時間までに層板構造が再構成されることが判明した。層板の崩壊や再形成の過程で、trans領域を認識するGT-1モノクロール抗体とamylase、或いはリソゾーム蛋白であるcathepsin D の免疫電顕により、不完全な層板から形成される分泌顆粒にはこれらの標識が一様に検出されることが判明した。またこれら標識が基底面へも放出されていた。正常な選別輸送の発現にはゴルジの層板構造の存在が前提となることを明らかにした。
2.ゴルジ装置の構造と選別輸送機能に与えるブレフェルジン A (BFA)の作用
BFAでゴルジは急速に退縮し、作用の中止で1時間までに層板構造を回復させる。層板構造の退縮と再構成の過程で上記と同様に免疫電顕を行うと、用いたいずれの標識も分泌顆粒に出現し、一部は自由表面ばかりではなく基底面からも分泌されていた。そのため層板が不完全な状態のゴルジでは、【.encircled1.】残留シグナルあるはその認識機構、【.encircled2.】targetingシグナル、【.encircled3.】輸送の方向性、に乱れがおきており、OAの結果と併せてこの現象は普遍的なものと認識することができる。
3.ゴルジ層板の形態形成と微小管の関係
BFAやOAからの回復期で層板構造が急速に再形成される時期に抗微小管剤を加えておくとゴルジ装置は退縮したままの状態にとどまり、層板の形成はおきなかった。これは層板構造の形成が微小管で調節されていることを意味しており、その詳細は今後分析したい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Tamaki,S.Yamashina: "Improved method for post-embedding Cytochemistry" J.Histochem.Cytochem. (発売予定).

  • [文献書誌] S.Yamashina,H.Tamaki: "Effects of Okadaicaud on structure and function of golgiapparatus" Cell Struct.Funct. (発売予定).

  • [文献書誌] H.Tamaki,S.Yamashina: "Structural and functional reconstouction of golgi apparatus." J.Cell Bill.(発売予定).

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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