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1993 年度 実績報告書

アボカドに新しく見出された抗ウイルス蛋白質の精製とキャラクタリゼーション-抗ウイルス蛋白質の構造解析およびイムノアッセイ法の確立-

研究課題

研究課題/領域番号 05258203
研究機関茨城大学

研究代表者

米倉 政実  茨城大学, 農学部, 助教授 (40134168)

キーワード抗ウイルス蛋白質 / シスタチン / プロテイナーゼインヒビター
研究概要

シスタチン(システインプロテイナーゼインヒビター)は、動物の種々の組織や生産物(卵、乳など)に存在し、抗ウイルス作用などの生理機能をもつ一種の生体防御物質と考えられている。本班員はアボカドの果肉にシスタチン(抗ウイルス蛋白質)が存在することを初めて見出し、分離精製を行い、その蛋白質化学的諸性質(分子量、等電点、pHおよび温度安定性、アミノ酸組成など)および機能(プロテイナーゼに対する阻害作用など)を明らかにした。本研究は昨年度に引き続き、アボカドシスタチンの全一次構造および抗ウイルス作用などの機能を明らかにすることを目的として行った。
アボカドシスタチンの全一次構造を、常法により断片化したのち気相シークエンサーにより決定した結果、本シスタチンはプロリンをN端にもつ、100残基のアミノ酸からなる分子量11,300の単純蛋白質であることが明らかになった。その全アミノ酸配列をコメ種子シスタチンであるオリザシスタチンIおよびIIと比較したところ、それぞれ60%および54%のアミノ酸が同一であり、シスタチンの反応部位と考えられているQVVAG配列はアボカドシスタチンにおいては完全に保存されていた。なお、今後は本シスタチンの高次構造の解析を行う予定である。
次にアボカドシスタチンのウイルス増殖抑制作用を、本重点領域研究班員前田浩教授(熊本大学医学部)と共同で調べた。CV-1細胞(アフリカミドリザル腎上皮由来)を用いたin vitroの系で、1型単純ヘルペスウイルス(福田株)に対するアボカドシスタチンの増殖抑制作用を調べたところ、本シスタチンは1mg/mlの濃度で本ヘルペスウイルスの増殖を約60%抑制し、抗ウイルス効果が認められた。

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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