研究概要 |
Mybの認識DNA配列特異性を詳細に解析するため、一連の合成オリゴヌクレオチドを用いてゲル移動度シフトアッセイを行なった。この結果よりMybは5'-AACNGN-3'という配列を特異的に認識することが明らかとなり、7番目がGの場合にはAACNG配列が存在しても結合できないことが示された。この配列はHIV LTR領域の、-304〜-297と113〜119の2ヶ所に存在し、実際にこの領域にMybが結合することが示された。 Mybの中央部位に存在するロイシンジッパー部分にはインヒビターが結合する。Mybに結合するインヒビターLassinをcDNAクローニングにより同定した。LassinがMybに結合するとMybはDNAに結合できない。HIV-LTRからの転写はMybにより活性化されるが、この時Lassinが存在すると、Mybによる活性化が阻害されることが示された。 B-Mybが細胞特異的な転写活性化能を持ち、HIVの転写活性化因子となり得ることを明らかにした(Nakagoshi et al.,JBC,1993)。
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