研究課題/領域番号 |
05272228
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研究機関 | 国立精神・神経センター |
研究代表者 |
山元 弘 国立精神・神経センター, 神経研究所・免疫研究部, 部長 (50127312)
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研究分担者 |
竹内 保 国立精神, 神経センター・神経研究所・免疫研究部, 研究員 (50226990)
松田 義宏 国立精神, 神経センター・神経研究所・免疫研究部, 室長 (80165836)
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キーワード | T細胞分化 / 胸腺 / 上皮細胞 / プロテオリピドプロティン / 実験的自己面積性脳脊髄炎 |
研究概要 |
T細胞の初期分化に係わる抗原系を明らかにするとともに、自己抗原を胸腺内に人為的に発現させることによって、自己免疫応答の制御を試みることを目的に研究を進めた。 1.外来遺伝子導入細胞を用いた自己免疫応答の制御に関する研究。 1.MOPC104E Ig重鎖遺伝子導入細胞に対し、T細胞応答が起こることを確認した(論文投稿中)。 2.実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)の原因抗原であるproteolipib protein遺伝子をレトロウィルスベクターpLXSNに挿入し、マウスリンパ球系細胞での発現に成功した。現在EAE誘発性T細胞の樹立と、胸腺上皮細胞株や末梢リンパ球での発現を試みている。 2.胸腺上皮細胞を介したT細胞の初期分化に係わる抗原の解析。 1.未然T細胞の増殖応答を支持する胸源上皮細胞株を用いて、この増殖応答を阻止するモノクロナル抗体を樹立した(1993)。 2.このモノクロナル抗体を用いて上皮細胞株cDNA libraryをスクリーニングし、candidate cDNAを得た。全長遺伝子の単離を試みている。 3.胸腺上皮細胞株に依存して増殖応答を示すT細胞株を用いて、T細胞上の抗原を同定した。これは胸腺内T細胞分化のきわめて初期に発現される抗原であることが判り報告した(1994)。最近この抗原は、なんらかの増殖因子に対する受容体である可能性を示唆する結果を得たため、この増殖因子の単離精製を試みている。
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