研究課題/領域番号 |
05273101
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藤井 義明 東北大学, 理学部, 教授 (00098146)
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研究分担者 |
半田 宏 東工大, 生命理工, 教授 (80107432)
長田 重一 大阪バイオ研, 部長 (70114428)
田村 隆明 千葉代, 理, 教授 (30112692)
石井 俊輔 理研, 分子遺伝, 主任研究員 (00124785)
審良 静男 大阪大, 細工センター, 助手 (50192919)
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キーワード | マクロファージ / NMR / TBP / ロイシンジッパー / リン酸化 / ホモダイマー / ヘテロダイマー / 殺菌機構 |
研究概要 |
審良はNF-IL6の機能を明らかにするためにNF-IL6のノックアウトマウスを生産したところ、NF-IL6はマクロファージによる殺菌機構にきわめて重要な転写因子であることが明らかとなった。またAPRF/STAT3(acte phase response factor)はIL-6タイプサイトカインの刺激によってチロシンリン酸化を受けて細胞質から核へ移行し転写の活性化をすることを示した。石井はMybのDNA結合ドメインをNMRで詳細に検討し、結合ドメインの3つの繰り返し構造の中繰り返し2と3が相互作用してDNAに結合することを明らかにした。田村はTBPと結合する核内タンパク質TIPの精製を行い120kdのタンパク質を精製し、決定した部分アミノ酸配列からcDNAクローンの単離に成功し、その構造を決定した。構造の比較から新しいタンパク質であることを明らかにした。長田はG-CSFに応答するエレメントに2種類の転写因子が結合し、一つは全ての細胞で普遍的に発現している負の因子、もう一つは骨髄細胞のみ発現される正の因子の存在を明らかにした。半田はE4TFI-53のC末端にあるL-Zipper様構造を介して4量体を形成してin vitroの転写系で活性化能を示すことを明らかにした。またこの因子をリン酸化をするCKII様の活性を精製し、それがCKIIαであることを示した。リン酸化によってATF1は活性化される。藤井はAhR/Arntとヘテロダイマーを形成してXREに結合するかArntのみでホモダイマーを形成にE-boxに結合して転写を活性化することを示した。またAhR/Arntと類似の構造を持つ転写因子のcDNAを2つ分離して、その全構造を決定して、各々が転写活性化能を示すことを明らかにした。これらは各々発現の細胞特異性が異なる。藤沢はTaxがNF-κB及びI-κBとアンキリンリピート構造を介して結合した。そしてTaxは核内の作用に加え細胞質においてもI-κBとの結合を介して、NF-κBの核移行を促進することにより転写活性化に寄与していることを示唆した。村松はマウスのPolIの精製を行い、11個のサブユニットからなることを明らかにした。そしてそのサブユニットの一つのcDNAを分離して酵母のサブユニットと類似していることを明らかにした。またPolI転写促進因子UBF遺伝子の上流の制御領域を解析し、TATA-less遺伝子で、複数個のGC-boxが存在し、更にSREも数個存在しこれが実際に血清培地に応答して転写を活性化することを示した。
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