| 研究課題/領域番号 |
05274101
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| 研究機関 | 東京大学 |
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研究代表者 |
入村 達郎 東京大学, 薬学部, 教授 (80092146)
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| 研究分担者 |
笠井 献一 帝京大学, 薬学部, 教授 (40001052)
木全 弘治 愛知医科大学, 分子医学研究所, 教授 (10022641)
川嵜 敏祐 東京大学, 薬学部, 教授 (50025706)
安藤 進 東京都老人総合研究所, 生体膜部門, 部長 (30073000)
鈴木 康夫 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (00046278)
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| キーワード | 糖鎖認識 / 細胞接着 / 受精 / 形態形成 / がん転移 / 感染 / 神経ネットワーク / 糖転移酵素 |
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| 研究概要 |
生物学的に重要な細胞接着に関係する認識反応における糖鎖の位置づけを明確にすることが本班の主要な目標である。コリン作動性シナプス形成にともなって発現されるガングリオシドの化学構造がこれまでに解明されたが、本年度は培養神経細胞を用いてこの糖鎖に対するモノクロナル抗体がアセチルコリン生合成を阻害するメカニズムが明らかになった。神経細胞表面の領域特異的な発現パターンを示す糖鎖抗原であるHNK-1の機能と生合成調節メカニズムの解析も重要な研究課題である。糖蛋白性のHNK-1抗原形成に与るグルクロン酸転移酵素が精製され性質が調べられている。本年度は、この酵素の基質となる糖鎖の構造が明らかにされた。動物胚における軟骨形成のメカニズムの解明をめざして、繊維芽細胞とマトリクスとの相互作用とが試験管内で検討されている。本年度は、繊維芽細胞の凝集反応を阻害するコンドロイチン硫酸に結合する蛋白であるglycocalfinが同定された。また、プロテオグリカンの糖鎖部分であるグリコサミノグリカンの生合成の調節機構が解明されつつある。インフルエンザウイルスやエイズウイルス、さらに細菌や寄生体の特異的受容体としてガングリオシドや糖蛋白糖鎖の重要性も明かにされつつある。とくに本年度には、インフルエンザA型とB型ウイルスのヘムアグルチニン及びシアリダーゼの点突然変異体を作製すると、糖鎖との結合性に大きな変化の見られることが明らかになった。線虫の体内に発見されたS-型のレクチンの構造と分布が解明され、発生と分化における糖鎖の役割を解明するための基礎が確立した。ヒト大腸癌のsLe^X糖鎖が血管内皮細胞と癌細胞との接着が癌の転移性を決定していることが既に見いだされているが、この糖鎖抗原の生合成を左右するフコース転移酵素が明らかになり、このcDNAを強制発現させることによって、大腸癌細胞の接着性や転移性が変化することが解明された。
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