研究分担者 |
松本 勲武 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (70012664)
西川 義尚 東海大学, 工学部, 教授 (20109953)
中田 博 京都産業大学, 工学部, 助教授 (90113141)
岩森 正男 東京大学, 医学部, 助教授 (90110022)
飯田 静夫 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (00009987)
|
研究概要 |
N-グリコリルノイラミン酸(NeuGc)の発現制御に律速となるCMP-NeuAc水酸化反応が,シトクロムb5の関与する電子伝達系によって行われることが明らかになった.さらに,末端の反応を行う水酸化酵素がマウス肝臓から精製され,マウスcDNAがクローニングされた.このcDNAをプローブとしてヒトの遺伝子中に類似の配列が確認された(鈴木明身).ギラン-バレー症候群の患者から分離されたC.jejuni EN19型のリポ多糖がGM1様構造を持っていること,患者血清中には抗GM1抗体価が上昇することを明らかにした(飯田静夫).子宮内膜癌細胞株では分化型形態を持つ細胞がスルファチド強陽性であり,未分化型細胞は陰性であった.スルファチドの発現は子宮内膜癌の分化型と関連していた(岩森正男).癌患者腹水よい抗シアリルLe^a抗体や抗Tn抗体を用いてシアリルLe^a抗原やTn抗原を持つ糖タンパク質を単離した.ペプチド鎖はMUC2遺伝子産物に酷似していた.シアリルLe^a抗原を持つ糖タンパク質は極めて低濃度で血管内皮細胞に対する腸癌細胞の結合を阻害した(中田博).アネキシンタンパク質グループに属する新しい型のレクチンp33/41がウシ腎臓においては近位尿細管の刷子縁膜に局在することを明らかにした。またcDNAのクローン化に成功し、その一次配列を明らかにした(松本勲武).細胞表面糖脂質をendoglycoceramidase(EGCase)で分解後、反応系からEGCaseを除くと細胞表面糖脂質量は元のレベルに急速に回復した。EGCase処理した細胞の細胞増殖(EGF受容体リン酸化),細胞間接着,細胞外マトリックスとの接着,細胞分化(Neuro2Aの神経突起伸展)に顕著な変化が現われた(伊東信).FM3A細胞に由来するリピド中間体生合成に関する温度感受性変異株G258にヒト肝臓cDNAライブラリーを電気穿孔法によって移入して,G258株の変異に相補的なヒトcDNAの分離を試みている(西川義尚).
|