研究課題/領域番号 |
05274213
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
駒野 徹 京都大学, 農学部, 教授 (30026413)
|
研究分担者 |
木岡 紀幸 京都大学, 農学部, 助手 (90234179)
酒井 裕 京都大学, 農学部, 助教授 (60089117)
|
キーワード | Glycosyltransferase / N-acetylglucosaminyltransferase |
研究概要 |
1.GnTIの発現制御機構 先に単離したGnTIをプローブとしたノーザン法の解析では、脳で検出された3.3kb mRNAは、他の組織では検出できず、肝臓型の3kb GnTImRNAだけが検出できた。しかし、詳細は脳特異的な配列をプローブとしてノーザン法で解析する必要がある。また、この制御機構解明のため全翻訳領域を含むゲノム遺伝子を単離した。イントロンは翻訳領域内にはなく、5′非翻訳領域内に少なくとも1つ存在していた。また、イントロン内には20塩基よりなる配列が20回繰り返した特徴的な配列が存在していた。得られたクローンが含んでいる、開始コドンの上流1.5kb以内には転写開始部位は含まれていないことがわかった。 2.GnTIの簡便な活性測定系の構築(大腸菌での発現) 膜貫通領域を中心とするN末側39個のアミノ酸を欠失させたGnTI遺伝子の大腸菌内発現を行なった。この大腸菌の抽出液にはGnTI活性が検出できたので、a)大腸菌で発現させたGnTI蛋白質はGnTI活性を有しており、この系をGnTIの発現、活性測定系として利用できること、b)N末側39アミノ酸はGnTI活性に必須ではないこと、が明かとなった。 3.酵母でのGnTIの活性発現 酵母での混成型、複合型糖鎖合成のための第1ステップとしてGnTIの発現を試みたが、ウエスタン法で発現は検出できなかった。ラット由来の膜貫通領域が酵母では正常に機能しないのではないかと考え、膜貫通領域を含むN末部分を酵母の膜蛋白質OCH1と置換し、発現を試みた。その結果、このキメラ遺伝子は酵母内で効率良く膜蛋白質として発現し、GnTI活性を示すことが明らかとなった。
|