研究課題/領域番号 |
05278203
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
奥脇 昭嗣 東北大学, 工学部, 教授 (70005320)
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研究分担者 |
吉岡 敏明 東北大学, 工学部, 助手 (30241532)
佐藤 次雄 東北大学, 工学部, 助教授 (90091694)
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キーワード | ケミカルリサイクリング / 廃プラスチック / ポリ塩化ビニル(PVC) / 液相酸化法 / 塩基触媒酸素酸化 / ポリエチレンテレフタレート(PET) / 加水分解 |
研究概要 |
市販のPVC粉末を200℃で窒素または酸素流通下で脱塩化水素し、さらにこの脱塩化水素したPVC(脱塩化水素PVC)を1〜25mol/kg-H_2OのNaOH水溶液中でオートクレーブを用いて250℃で液相酸素酸化した。生成物はシュウ酸、ベンゼンカルボン酸とCO_2であった。窒素流通下で生成した脱塩化水素PVCを液相酸素酸化すると、脱塩化水素率が高くなるにつれてシュウ酸収率とCO_2収率は僅かに増加し、ベンゼンカルボン酸収率は減少した。一方、酸素流通下で生成した脱塩化水素PVCの液相酸素酸化では、シュウ酸収率が減少し、ベンゼンカルボン酸収率が増加した。これは脱塩化水素が進むほど、脱塩化水素PVC中にポリエン構造が増し、さらに酸素流通下では窒素流通下の時よりも芳香環構造が多く形成されるためと考えられる。また、脱塩化水素PVC中に-OH/-OOH、C=O/-COOHやC-O-C/C-O-O-H等の含酸素官能基が増すにつれて、シュウ酸収率とベンゼンカルボン酸収率は増加し、CO_2収率は減少した。本実験の最適条件下ではPVC1tからシュウ酸600kgとベンゼンカルボン酸300kgがケミカルリサイクリングされる。 また、PET樹脂を250℃、酸素圧5MPa、1〜25mol/kg-H_2Oで液相酸素酸化すると、PET中のテレフタル酸(TPA)unitとエチレングリコール(EG)unitがそれぞれTPAとEGに加水分解され、さらにEGはシュウ酸に酸化された。TPAはナトリウム塩としてNaOH濃度に関係なく100unit%生成したのに対し、シュウ酸はNaOH濃度の増加とともに増加し、25mol/kg-H_2Oで55unit%生成した。
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