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1993 年度 実績報告書

酵母由来の遺伝子による植物への重金属耐性能の付与

研究課題

研究課題/領域番号 05278247
研究機関日本大学

研究代表者

矢崎 仁也  日本大学, 農獣医学部, 教授 (60059045)

研究分担者 砂入 道夫  日本大学, 農獣医学部, 講師 (80196906)
長谷川 功  日本大学, 農獣医学部, 助教授 (40218441)
キーワード環境科学 / 重金属汚染 / 遺伝子組換え植物 / 重金属耐性 / メタロチオネイン / カリフラワー / シロイヌナズナ / タバコ
研究概要

重金属結合蛋白質メタロチオネインは、生体内の必須重金属養分と結合し、それらの体内濃度を保つ役割と共に、有害な重金属とも結合してこれを無害化することが知られている。酵母のメタロチオネイン遺伝子CUP1の構造遺伝子部分をバイナリーベクターpBI121のCaMV35Sに組み込み、タバコ、カリフラワーおよびシロイヌナズナに導入した。形質転換植物をpBI121の選択マーカーであるカナマイシン耐性を用いて選抜した。選抜されたカナマイシン耐性植物からさらに重金属耐性を示す形質転換株を選抜する一次選抜法として、リーフディスク法を開発した。
形質転換タバコは、このリーフディスク法によりカドミウム耐性株を選抜し、その耐性株についてCUP1遺伝子の有無をPCR法を用いて確認したところ、確かにCUP1が組み込まれていた。さらに、この耐性株の個体を大量に再生させ、茎の切口からCdを吸収させた場合と、水耕法で経根的にCdを吸収させた場合のCd耐性を検討した。その結果、形質転換体は非転換体に比べ高いカドミウム耐性を示した。
低濃度のカドミウムの存在で生育が抑制されるカリフラワーへの導入を試みた。はじめにカリフラワーの子葉、茎、芽、根にA.tumefaciensを接種し、T-DNAの導入頻度及び個体再生効率を検討し、効率的な形質転換法を確率した。同法を用いて得られたカナマイシン耐性株について、PCRによるCUP1遺伝子の確認とリーフディスク法によるCd耐性の検討の結果、カドミウム耐性を示すクローンを得ることができた。
シロイヌナズナのCUP1遺伝子導入植物は、カナマイシン耐性株の選抜とPCRによるCUP1遺伝子を確認した株の自家受粉種子を採種し、その種のカナマイシン耐性を検討したところ、これらのテストに陽性の株が3株得られ、現在、それらの重金属耐性を検討している。

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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