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1993 年度 実績報告書

東アジア世界における本草学の展開-その思想史的研究-

研究課題

研究課題/領域番号 05301003
研究機関国際日本文化研究センター

研究代表者

山田 慶兒  国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (10027542)

研究分担者 高橋 達明  京都女子大学, 文学部, 教授 (10077399)
田代 和生  慶応義塾大学, 文学部, 教授 (50072426)
松田 清  京都大学, 総合人間学部, 助教授 (40027561)
芳賀 徹  国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (10012303)
笠谷 和比古  国際日本文化研究センター, 研究部, 助教授 (90124198)
キーワード薬 / 博物 / 物産 / 植物〓園 / 園芸 / 蘭学
研究概要

本草は中国に生まれた薬物学であるが、時代が下ると共に博物学的色彩を強めていく。すなわち人間の周りにあるすべてのもの(動物・植物・鉱物)を薬という視点から体系的に把握しようとする態度思想的営為である。その傾向は中国において宋代以後、特に明清期に際立った。さらに日本においては本草学=博物学が一挙に花開いた。日本では本来の薬物学研究の他に、園芸学や物産学とむすびついて実学を生み、他方では純粋に記述の学としての博物学への道を歩み、さらに蘭学として流入した西洋の博物学と接触して近代博物学へと脱皮してゆくのである。この過程を研究調査すべく、平成5年度は以下の研究活動を実施した。
すなわち本年度は以下の各機関を訪れて、そこに伝存する本草関係諸資料・図譜などの調査・分析をおこない、かつその重要と思われる諸資料・図譜をマイクロフィルムに撮影して収集した。すなわち、1.高松の松平公益会。高松藩主松平頼恭が作成を命じた魚類・鳥類・植物図譜の調査。2.高知の牧野植物園内の牧野文庫。牧野富太郎博士収集の和書、漢籍、洋書の全般にわたる本草書の調査。3.平戸の松浦史料博物館。松浦靜山の収集にかかる博物学的諸資料の調査。4.長崎の長崎私立博物館。江戸時代における中国およびオランダから輸入された本草書の調査。5.鹿児島の玉里文庫。薩摩藩主島津重豪の収集した博物学的諸資料・図譜類の調査。
以上の各機関に伝在の本草関係諸資料・図譜類を調査・分析し、そのあわせて共同研究会を3度開催し、本調査によって確認されえた諸資料・図譜類に基づいて、中国本草の日本における展開、西洋植物・動物学の影響、そして本草の博物学への展開の過程を跡づける作業をすすめた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 山田慶兒(編著): "物のイメージ-本草と博物館への招待-" 朝日新聞社, 523 (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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