研究課題
初年度に当たる平成5年度は、次の3課題にそって基礎資料の収集につとめた。1.沖縄の伝統的死生観の構造分析:(1)シャーマン「ユタ」の世界観・他界観を、ロールシャッハ・テストの内容分析によって、(1)宇宙観、(2)創世神話、(3)神の観念と信仰、(4)歴史観、(5)聖地の観念、(6)飛翔の観念、(7)倫理観などの側面が析出された。(大橋)(2)最近発売された「沖縄芝居」の名作VTRの内容分析によって、庶民の死生観を把握しようとの作業に着手した。(玉木)2.地域住民の死生観調査:(1)老人科病院の高齢入院患者を日常世話しているヘルパー(主婦)を対象とする聞き取りの質問項目作成と予備調査に着手した。(高石、遠山)(2)女性高齢者による祖先崇拝儀礼の実態を具体的、個別的に把握するために、一日・十五日の祖先拝みのさいの行動と文言を学生の協力をえて、VTRに撮影記録する作業に着手した。(保良)(3)本部町備瀬集落において独り暮しの老人の日常生活の参与観察を始める。(石井)3.離島の老人問題:過疎の離島である粟国島と多良間島において、老人ホームの建設と養護についての行政上の問題と住民の態度についての調査に着手した。(保良)
すべて その他
すべて 文献書誌 (3件)