研究課題/領域番号 |
05301018
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
宮島 喬 お茶の水女子大学, 文教育学部, 教授 (60011300)
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研究分担者 |
太田 晴雄 帝塚山大学, 教養学部, 助教授 (10185275)
辻山 ゆき子 名古屋聖霊短期大学, 専任講師 (10259335)
分田 順子 都留文科大学, 文学部, 助教授 (20173560)
梶田 孝道 一橋大学, 社会部学, 教授 (10133357)
佐久間 孝正 東京女子大学, 文理学部, 教授 (80004117)
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キーワード | 外国人労働者 / 地域 / 教育 / 医療 / 社会保障 / 多文化主歳 / 外国人参政権 / 公営住宅 |
研究概要 |
本年度は、一方で西欧の外国人労働者の受入れについて、主に社会保障と教育に焦点を合わせて資料集めを行い、専門的知識の提供を仰ぎ、比較の資料を得ることができた。 他方、国内では二つの外国人多住自治体で、外国人労働者受入れの実態調査を行った。一つは川崎市(平成6年5月)であり、他は豊橋市(同10月)である。川崎市では、住宅、労働、教育について聞き取りと資料収集をおこない、外国人への情報提供と日本人との平等化の措置の必要を確認することができた。豊橋市は日系ブラジル人やペル-人の多住地域であり、かれらの定住化の傾向、職種移動の傾向、社会保障や住宅についてのニーズの変化について、行政への聞き取りと外国人へのインタビューを行った。その結果、(1)一部の日系人労働者のなかに、転職を重ね、より安定した仕事を探しながら、定住への意向をもちはじめた者がいること、(2)住宅については公営住宅入居の希望が強く、これはかれらの定住指向と一定の相関があること、(3)社会保険の加入がいまだ少なく、年金掛け捨ての制度がそのネックとなっていること、などが確認でき、種々の資料を得ることができた。 以上について資料整理を行い、欧米-日本の受入れのあり方の比較を行う枠組みを検討し、各分野ごとにその比較と問題点整理を試みた。この作業は、整合的資料を日-欧の双方から集めなければならず、困難を伴ったが、日本滞在中の外国人研究者から協力を得るなどして、一応の成果をあげることができた。 以上の研究成果の一部を、研究成果報告書『地域における外国人労働者-その現状と課題』として平成7年3月末にまとめ、公刊した。
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