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1995 年度 実績報告書

犯罪の発生過程に関する実証的研究---被害者学の視点から

研究課題

研究課題/領域番号 05301023
研究機関東洋大学

研究代表者

細井 洋子  東洋大学, 社会学部, 教授 (80073633)

研究分担者 鈴木 真悟  警察庁, 科学警察研究所, 防犯少年室長
富田 信穂  常磐大学, 人間科学部, 教授 (60105062)
諸沢 英道  常磐大学, 人間科学部・学長, 教授 (10105059)
西村 春夫  国士館大学, 法学部, 教授 (60228228)
辰野 文理  法務省, 保護局, 観察係長
キーワード社会統制 / コミュニティ / 犯罪・被害 / 被害体験 / 社会的無秩序 / 被害者学 / 安全 / 防犯意識
研究概要

本年度は、平成5年度・6年度の過去2ヶ年の研究成果を踏まえて以下の作業を行った。
1.平成6年度に実施した「第二次地域住民被害実態および地域防犯に関する実証的研究」(95年調査)について数量的な分析を重ねた。
2.平成5年度に実施した「第一次地域住民被害実態および地域防犯に関する実証的研究」(94年調査)の結果と95年調査の結果とを比較した。
以上の分析から次の点を明らかにした。
1.地域特性に関する指標相互間の関連についてみると、長期居住者率と社会的無秩序との相関が最も高く、居住期間の長い者が多い(人の流出入の少ない)地域ほど社会的な秩序や平穏さが保たれているといえる。
2.インフォーマルな社会統制に関しては、社会的無秩序とは正の相関があり、長期居住者率とは負の相関が示されている。人間関係に基づく社会統制は伝統的な様式と考えられているが、今回の調査では長期居住者の少ない、従って人間関係が希薄と思われる、また社会的秩序が脅かされているような地域の方が人間関係に基づくインフォーマルな社会的統制が強い傾向が示されている。
3.統計データに基づいて犯罪・被害関連指標で相互関係をみると、刑法犯発生率と110番対応率との相関および110番対応率と交通事故発生率との相関は高くなく、刑法犯の発生の高い地域ほど交通事故の発生率も高いとは言えない。
4.被害体験度、一般被害不安、傷害見聞率相互間の関連はかなり高く、被害にあった者が多い地域ほど、犯罪被害の不安を感じているものが多く、また傷害を見聞した者が多いと言える。これらの指標と犯罪発生率との関連についてみると、いづれもかなり高いが、とりわけ傷害見聞率とは95ときわめて高い。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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