研究課題/領域番号 |
05301025
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 和光大学 |
研究代表者 |
井上 輝子 和光大学, 人文学部, 教授 (90100403)
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研究分担者 |
光元 和子 東京フェミニストセラピィセンター, 代表
波田 あい子 東京都精神医学総合研究所, 非常勤研究員
亀田 温子 十文字学園女子短期大学, 幼児教育学科, 助教授 (10149164)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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キーワード | ジェンダー・アイデンティティ / 自我モデル / 性役割意識 / 生まれ変わり願望 / 野心 / 学校文化 / 将来空間 / 雑誌講読経験 |
研究概要 |
女性の伝統的生き方モデルが有効性を失う一方で、「女らしさ」の神話がいまだに威力を持ち続けているという、ダブルバインド状況のなかで青春期を迎える少女たちの、自己形成の軌跡を解明するために、高校1年生の男女および大学・短大・専門学校1年生の女子を対象とする質問紙調査と面接調査をした結果、次の諸点が明らかになった。 1)女子がなりたいと思う人物像と男子が女子に期待するそれとの間にはズレがある。意志の強い人や偉くなりたいなど、パワーへの志向が相当数の女子にみられる一方で、身体的美しさへの志向も強い。これらの志向は、四大、短大、専門生の間で傾向差がかる。 2)7割前後の少女たちが、男の子への生まれ変わり願望を一度は経験している。青春期の間に消失する例が多いが、高校卒業後も2割程度は現在形でこの願望を抱いている。この願望の態様はジェンダー・アイデンティティの形成と密接に関係している。 3)専門学校生は職業に関する希望が早期に形成されているのに対して、四大生にはまだ希望職業がきまっていない者がかなりあるなど、学校進路の選択は学歴のみならず、職業への接近の違いを示している。 4)少女マンガ誌、少女誌、女性誌などの女子向け雑誌の講読経験や、雑誌の愛読ページの種類は、なりたい人間像、ジェンダーの意識と態度などと密接に関連している。 5)女性が自己を主体と感じるときに描画理想像と、社会(対男性)の中で評価される理想像との間の「つじつま合わせ」の仕方として、(1)自己拡大のための努力をしつつ現実世界にある程度の距離をとる(2)結婚幻想や異性愛分化を称揚するロマンス小説などによって自己の理想像の欠落部分を穴埋めする(3)「女らしさ」の文化コードに適応しつつストレス解消のためにスポーツや消費文化を活用するパターンなどが見いだせた。
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