研究課題/領域番号 |
05301056
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
平田 昌司 京都大学, 文学部, 助教授 (50150321)
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研究分担者 |
佐藤 進 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (40109096)
太田 斎 神戸市外国語大学, 中国語科, 助教授 (40160494)
大木 康 東京大学, 文学部, 助教授 (70185213)
岩田 礼 静岡大学, 人文学部, 助教授 (10142358)
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キーワード | 中国語 / 方言 / 地域文化 / 言語地図 |
研究概要 |
本研究は、言語文化を中心とした中国の地域研究の基礎的な資料として、(1)言語現象の分布状態を示す中国語方言地図集、(2)過去、どれだけの地点について方言調査がなされているかに関するデータベース、(3)中国の地域研究の各領域(方言・口承文芸・建築・社会・農業技術など)が当面する問題を相互に了解するための要覧、の三種を完成させることを具体的な目標としている。本年度は、データベース処理のためのパソコン・中国大陸五万分の一地図などの文献の整備をすすめつつ、全体二回(九月東京・十二月京都)、中国語学関係者二回(十月東京・三月東京)の会議を開き、打ち合わせ・発表をおこなった。 (1)中国語方言地図は、岩田礼氏を中心に製作をすすめ、本年度は試作例として「田植え」「いえ」「へや」などの図をとりあげて、地図解釈などについての討論をおこなった。平成七年度中には報告書として『中国語方言地図集』を刊行できる見込みである。パソコンを用いての地図作成については、岩田礼氏・吉池孝一氏が試作ソフトウェアを公開された。 (2)「方言調査報告地点リスト」データベースについては、佐藤進氏を中心に、項目・検索条件の設定を精密化させ、既存のリストよりも実用性をはるかに高められるよう作業を継続中である。本リストは平成八年度に完成を予定している。 (3)研究要覧は、各領域ごとに一九八〇年代半ば以降に発表された重要文献を選んでやや詳しい書評論文を分担執筆することとし、方言・社会史・遺伝・農業語彙・俗文学などに関する八篇程度を平成七年度に発表する。 これ以外に、本研究参加者および学界の使用に供する基礎資料として、研究協力者の樋口勇夫氏が北京大学留学中に収集された資料『臨汾屯里方言詞彙集』を刊行した。
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