• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1993 年度 実績報告書

イタリア近代社会における知識人の役割-18世紀・啓蒙主義から19世紀前半・ロマン主義への変遷-

研究課題

研究課題/領域番号 05301060
研究機関京都大学

研究代表者

齊藤 泰弘  京都大学, 文学部, 助教授 (70115848)

研究分担者 須藤 祐孝  愛知大学, 法学部, 教授 (60101391)
米山 喜晟  大阪外国語大学, 外国語学部, 教授 (20065808)
藤澤 道郎  桃山学院大学, 文学部, 教授 (90067843)
近藤 恒一  東京学芸大学, 教育学部, 教授 (50040712)
阿部 史郎  京都産業大学, 外国語学部, 教授 (50065752)
キーワード啓蒙主義 / ロマン主義 / イタリア近代社会
研究概要

イタリア文学研究者は、ゴルドーニ、ゴッツィ、アルフィエーリなどの劇作家、パリーニ、フォスコロ、モンティ、マンゾーニなどの文学者、ムラトーリなどの歴史学者、アルガロッティなどの科学啓蒙家や自然科学者の作品、さらに「イル・カッフェ」を中心とした当時のジャーナリズムにかかわる文献・資料、そして全般的な社会背景をめぐる文献・資料を収集・整理することを担当した。イタリア語学研究者は、チェザロッティの作品や当時の言語問題にかかわる文献・資料を、イタリア史研究者は、当時の社会構造の再構築を試みるための文献・資料を、さらにイタリア政治史研究者は、ベッカリーアやヴェッリなどの政治経済思想家の作品およびそれに関連する文献・資料の収集・整理を担当した。これらの基本的な文献・資料をもとにして研究分担者は各自個別的研究を進めてゆき、またそれと同時に研究発表会で相互に進捗状況を報告し合い意見を交換し合って、その結果をふたたび各自の個別的研究をする上での参考にするという形態で、活動を進めていった。
その結果、本年度は、18世紀半ばから19世紀前半にわたって、ジャーナリズム、政治、経済、文学、演劇、歴史学、言語思想、自然科学などの広範な領域で、イタリアの知識人たちが、どのように先進文化を摂取・消化したか、そしてコスモポリティスムと民族意識のはざまで揺れながら、どのように自己の思想を展開していったかを個々にほぼ分析できてきたので、今後は、これを踏まえて、これらの個々の知識人の思想の展開ないしは変化を各研究分担者が通時的にまとめた上で、さらには国際情勢と政治的状況の変化に合わせて各時期に各知識人がとっていた社会的態度を相互に共時的に比較することによって、啓蒙主義の時代からロマン主義の時代にいたるイタリア社会と知識人階級の関係の変遷をつぶさに再構築することが課題となる。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 齋藤寛海: "フィレンツェ史への視角" 西洋史研究. 新輯第22号. 171-182 (1993)

  • [文献書誌] 米山喜晟: "A.フィレンツォーラのノヴェッラ紹介" 大阪外国語大学論集. 9. 185-212 (1993)

  • [文献書誌] 米山喜晟: "G.セルミーニの心の中の障壁" 池田廉教授停年退官記念論文集. 228-248 (1993)

  • [文献書誌] 長神悟: "イタリア語のaiutoの語源をめぐって" Azzurro・東京大学文学部イタリア文学科紀要. 1. 199-215 (1994)

  • [文献書誌] 近藤恒一: "旅の詩人ペトラルカと芭蕉-比較文化論の試み" 東京学芸大学紀要 第2部門(人文科学). 45. 217-246 (1994)

  • [文献書誌] 齋藤泰弘: "ルネサンスにおける《力》としての人間観の誕生-レオナルドとマキアヴェッリの場合-" イタリア学会誌. 第43号. 28-55 (1993)

  • [文献書誌] 米山喜晟: "モンタペルティ・ベネヴェント仮説(大阪外国語大学学術研究双書7)" 大阪外国語大学学術出版委員会, 259 (1993)

  • [文献書誌] 長神悟(共著): "世界の歴史と文化・イタリア(河島英昭監修)" 新潮社, 482 (1993)

URL: 

公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi