研究課題/領域番号 |
05301062
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
杉浦 一孝 名古屋大学, 法学部, 教授 (40154463)
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研究分担者 |
竹森 正孝 東京都立商科短期大学, 教授 (90111062)
大江 泰一郎 静岡大学, 人文学部, 教授 (00097221)
上野 達彦 三重大学, 人文学部, 教授 (40115689)
上田 寛 立命館大学, 法学部, 教授 (90093195)
市橋 克哉 名古屋大学, 法学部, 教授 (40159843)
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キーワード | ペレストロイカ / 脱社会主義 / 法システム / ソ連崩壊 / ロシア |
研究概要 |
ソ連崩壊後、脱社会主義化=再資本主義化への道を歩みはじめたロシアのおいて、これまでのソビエト法のシステムがどのように再編されていくのかを検討課題とする本研究は、今年度、前年度に続いて研究会で次のような各法領域での問題状況の把握に努めた。 1.憲法領域-ソ連崩壊後の急進的経済改革との関連での行政機構の再編成および新ロシア憲法による行政機構の整備 2.行政法領域-旧ソ連およびロシアの行政処罰法制とその今後の再編成の行方 3.刑事法領域-新刑法典および新刑事訴訟法典の制定をめぐる諸問題 4.民事法領域-旧ソ連およびロシアにおける所有制改革(私有化)と体制転換との絡み合い、所有制改革(私有化)過程の諸段階のとらえ方、ならびに企業私有化と土地等私有化との関連 5.労働法領域-今日あらたに提唱されている雇用契約概念とこれまでの労働契約概念との関係をめぐる論争の内容とその意義 6.家族法領域-今日のロシアにおいて増加の傾向にある婚外子の権利と父の決定(強制認知)をめぐる議論 その他、研究協力者に、「ロシアにおける立憲主義の可能性」および「ロシアにおける国有住宅の私有化」をテーマに、それぞれの領域における問題状況を明らかにしてもらい、いまだ全体像は不透明であるにしても、脱社会主義化の過程にあるロシアの法システムの改革の現段階(制度化された領域もあれば、いまだ議論の段階にある領域もある)について共通の認識を得ることができたといえよう。
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