研究課題/領域番号 |
05301066
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大久保 泰甫 名古屋大学, 法学部, 教授 (90022417)
|
研究分担者 |
吉田 克己 北海道大学, 法学部, 教授 (20013021)
池田 真朗 慶應義塾大学, 法学部, 教授 (40095568)
伊藤 高義 名古屋大学, 法学部, 教授 (00024927)
藤原 明久 神戸大学, 法学部, 教授 (40030621)
星野 英一 放送大学, 教養学部, 教授 (80009787)
|
キーワード | ボワソナード / 旧民法 / 箕作麟祥 / 司法省 / 民法編纂局 / 法律取調委員会 / 元老院 / 法典論争 |
研究概要 |
まず、法務図書館ならびに東京大学箕作文庫を対象として、ボワソナードに関する資料を十分に調査するとともに、その入手と整理を行った。そして、ボワソナード法典自体については、各種仏文草案および日本語の各種翻訳版の先後関係と異同を検討した上で、各種草案の資料集を出版する前提を整えた。それとともに、「ボワソナード民法典研究の手引き」を出版するための第一段階として各分担執筆者による初稿原稿が近くできあがる。こうした最初の研究成果を学界の共有財産とする予定である。 また、基礎資料となる旧民法典の条文については、日本語・仏語両方を最新の自動読取ソフトを用いて読み取りデータベース化した。さらに、今後の民法学にとって重要だと思われる資料を選定して、復刻版として出版することを働きかけ、一定の成果を得た(旧民法典の理由書の出版〔仏語版、信山社〕)。この復刻の作業は、今後も継続してゆく予定である。 今年度でほぼ、当初の予定通り、研究の基礎的な資料を入手・整理することができた。とくに[手引き]の作業に見通しをつけることができるところにまできたのは、大きな成果である。また、研究会においては、これまで各人がばらばらに行ってきた研究から得た知見を交換することができ、参加者はそれぞれ多くの有益な教示を得ることができた。こうして、初めて本格的にボワソナード民法典について正面から議論できる機会が与えられたことは、重要である。このような研究会を通じての交流によって、参加者一同、研究意欲が一層かきたてられた。各人の研究分担部分については、その多くは各人による検討段階にあるが、すでにボワソナード研究史、賃貸借、離婚法、などについて報告を得て、研究会における検討を済ませた。
|