研究分担者 |
百田 義治 駒沢大学, 経済学部, 教授 (90146754)
中川 誠士 福岡大学, 商学部, 教授 (80180248)
関口 定一 中央大学, 商学部, 教授 (20138613)
今井 斉 名城大学, 商学部, 教授 (50121489)
伊藤 健市 大阪産業大学, 経営学部, 教授 (70159870)
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研究概要 |
今年度(平成7年度)は、平成5、6年度の研究の進捗を前提として、第1次大戦前後期から1930年代におけるSCC加盟各個別企業と、その周辺の主要産業、例えば、鉄道、造船などの主要企業とりあげ、その労務政策と労使関係展開の特質を具体的に解明することに努めた。そして、第1次大戦前後期からニューディール期に至るアメリカ労務管理・労使関係史におけるSCCの組織・機能分析のための理論的枠組みについて認識を共通にした。すなわち、いわゆる「ウェルフェア・キャピタリズム論争」を念頭におきながら、1920年代を中心に大量生産体制下における職場コントロールの代替的形態ともいえるアメリカン・プランに注目するとともに、Welfare Capitalismの帰趨を従業員代表制(Employee Representation Plan-ERP)の具体的展開を軸に捉える視点を確認した。それにそって各研究分担者は、独自のテーマに即して歴史的実証分析を進めた。 その間、平成7年9月の合宿研修で問題を整理し討論を重ねた結果、この研究成果を「アメリカ労務管理史論-両大戦間期の実態分析-」(仮題)として公刊すべく平成9年度の文部省出版助成を申請することとした。そして、平成8年9月末日までに全体構想を統一的に纏めることを前提に、3月の研究会で最終的なスケジュール調整を行うことにしている。なお、各研究分担者が執筆する個別テーマは以下のとおりである。 伊藤健市,インターナショナル・ハーベスター社における労務管理と福利厚生,井藤正信,戦間期グッドイヤー社の労使関係と労務管理,今井斉,第一次大戦後における代フォード社の労務管理,岩永宏治,1910年代におけるアメリカ労務管理思想の特質,猿田正機,1920-30年代のGM社の労務管理と労使関係,鈴木良始,1920年代GE社におけるWelfare Serviceの特質,関口定一,前ニューディール期GE社の雇用政策,中川誠士,ボルティモア・アンド・オハイオ鉄道(B&O)における「協調計画」,百田義治,1880-1920年におけるベスレヘム製綱会社の労務管理施策,平尾武久,ジャージー・スタンダード社の労務政策と職場の労使関係,平沼 高,第1次大戦期アメリカ造船業における雇用と訓練,広瀬幹好,戦間期ウエスティング・ハウス社の労務政策と技能訓練,堀 龍二,1920-30年代U・Sラバー社における従業員代表制と労務管理,森田信二,1920年代の「ベル・システム」と労務管理・労使関係,森川 章,SCC発足前後のデュポン社の労務管理・労使関係。
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