研究課題/領域番号 |
05301084
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
小林 哲夫 神戸大学, 経営学部, 教授 (90030709)
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研究分担者 |
山本 浩二 大阪府立大学, 経済学部, 助教授 (20166797)
吉川 武男 横浜国立大学, 経営学部, 教授 (50018058)
田中 雅康 東京理科大学, 理工学部, 教授 (50084447)
加登 豊 神戸大学, 経営学部, 教授 (70117993)
谷 武幸 神戸大学, 経営学部, 教授 (00030718)
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キーワード | 戦略的コスト・マネジメント / 戦略管理会計 / 原価企画 / 研究開発管理 / クロスファンクションナル活動 / コストダウン / サプライヤー関係 / 日本的マネジメントの海外移転 |
研究概要 |
平成6年度においては、前年に引き続いて企業等における聞き取り調査を継続するとともに、日本的コストマネジメントの理論的フレームワークの構築を意図しながら、日本的コスト・マネジメントを支える情報システム、組織・戦略とコスト・マネジメントの関係、日本的コスト・マネジメントの逆機能とその克服方法、研究開発管理、異文化コミュニケーションなどの視点から考察することを通じて、日本的コスト・マネジメントの海外移転に関する諸問題を検討した。 特に原価企画については、日本会計研究学会第53回全国大会の特別委員会に研究代表者及び研究協力者全員が参加して、「原価企画研究の課題」と題する報告を行った。また、それと前後して、実務家集団との間で公開シンポジウムも開催した。その後、これをExposure Draftとして内外の研究者に配布して、広く意見を求め、和文・英文の報告書として発表する作業を進めた。この報告書は約1年後には公表する予定であり、現在英文の翻訳作業中である。また、研究成果の一部は国際会議(ヴェニス、ミラノ、ボストン)でも報告しており、海外研究者との討議を活発に行ったほか、現在原価企画の導入途上にあるヨーロッパ企業において、実地観察を行う研究や日本企業の海外子会社への原価企画の移転についてのフィールドワークも進めた。 これらの研究の成果として、原価企画をはじめとする日本的コスト・マネジメントの海外移転を図るには、それらに潜む逆機能や副作用を克服し、普遍的な部分を明確にすることが不可欠であるという認識を得たが、より具体的には重要な問題点を整理し、海外移転を進めるステップを明確にさせている。
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