研究課題/領域番号 |
05301091
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
野澤 秀樹 九州大学, 文学部, 教授 (00036998)
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研究分担者 |
源 昌久 淑徳大学, 社会学部, 講師 (80104826)
栗原 尚子 お茶の水女子大学, 文教育学部, 助教授 (80017623)
久武 哲也 甲南大学, 文学部, 教授 (70108968)
山野 正彦 大阪市立大学, 文学部, 助教授 (20094493)
竹内 啓一 一橋大学, 社会学部, 教授 (00017617)
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キーワード | 社会理論 / 空間 / 景観 / 地理的知識 / ロカリティ / 場所 |
研究概要 |
1.地理学において社会理論が問題となっている背景ならびに.社会・文化地理学の動向/論争に関して.次の3つの研究が得られた。 (1)N.プーランザスにおける国家と空間-「国家の制度的物質性」-をめぐって-。 (2)アメリカ文化地理学と社会理論-ひとつの論争-。 (3)現象学的地理学の方法-「景観」と「場所」の理解-。 (1)では「空間」概念の再構築,(2)ではマルクス主義的立場にあるイギリスの文化地理学とサウアーに基づくアメリカ文化地理学との相違.(3)では人文主義地理学の方法がそれぞれ議論された。 2.地理学における社会理論の淵源に関しては.「学派」の形成のほかに.「地理的知識」が「近代化」に果した役割など.次の4つの研究が得られた。 (1)デュルケームの〈社会-空間〉理論(今日,社会理論とデュルケームを中心としたフランス社会学派との関わり)。 (2)行動地理学の一源泉(フランスにおける国土整備計画と地理学の関わり)。 (3)ヴィダル派とはなんであったのか(初期フランス地理学派の思想史的な再検討)。 (4)国民国家形成期の地理思想(明治国家の形成期において土木技術などを含めた空間整備のための「地理的知識」がいかなる集団によってどのように獲得され又利用されたのか。さらにこうした「地理的知識」の必要性は地理学の制度化にいかなる影響を及ぼしたのか)。 3.「地理的現実」を説明するための枠組構築の試みとしてロカリティー研究を発展させた2つの研究が得られた。 (1)エスニックマイノリティ居住地区の歴史的起源-ロカリティと社会理論,デュースブルク市ハンボルンを事例として-。 (2)近代化・縁辺地域・ローカリティ.(社会変動と空間/地域の関わり)。
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