研究課題/領域番号 |
05301094
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育工学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
能田 伸彦 筑波大学, 教育学系, 教授 (80020121)
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研究分担者 |
大谷 実 金沢大学, 教育学部, 助教授 (50241758)
杜 威 筑波大学, 教育学系, 助手 (30240683)
伊藤 説朗 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (30117329)
磯田 正美 筑波大学, 教育学系, 講師 (70212967)
清水 静海 筑波大学, 教育学系, 助教授 (20115661)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | 高度技術社会 / 理数科離れ / 数学的な有能さ / テクノロジー / 教材開発 |
研究概要 |
今日の高度技術社会を取り巻く教育環境は大きく変化してきた。例えば、3K問題・理数科離れにともなう日本の科学立国の基盤を危うくする事態に陥る恐れがあることは、多くの有識者が憂いていることである。これらの課題に対処するために、我々の日本数学教育学会をはじめとして日本科学教育学会・日本教育工学会などでは、シンポジュウムや研究会を開催し、多くの研究者や学校の先生方及び父兄など親に訴えかけ、それらの研究報告書などを出版し、多くの有識者とともに力を合わせて改善してきている。 他方、現在の学校で教えられている学力観は、残念ながら、古いもので、出来上がった数学の体系的な構造に立脚した高度な知識と正確な技能の習得に主眼が置かれ、そこで出来た学力観とその評価方法が継承されてきた。その結果、学校数学で教えられるものと社会で必要とされる数学的な学力とが分離してきている。海外の最近見られる数学教育の改革は、経済や文化の立て直しを図るための社会的なニーズに応えるための数学的な力、例えば、「数学的な有能さ(Mathematical proficiency)」が重視され、それに基づく国家的カリキュラムが計画され、実施されてきている。 当研究は、欧米の最近実施されているカリキュラムとその研究内容を参考にしながら、我が国に適した数学教育の在り方を模索し、その一端を「テクノロジーを活用した教材開発-関数のグラフ電卓」等でもって提言するものである。ここでは欧米の文化的背景の根底にあるものの考え方を大切にしながら、各国固有の文化の長所と短所を認識し、それらを具体的に数学の内容で展開し提言し、わが国の今後の数学教育のあるべき学力観を提言している。
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