研究概要 |
今年度の研究実施計画にしたがって,1.実態調査問題と我々の仮説を確かめるための問題の作成,2.実態調査の実施,およびその仮説による授業を評価するためのプレテストとポストテストの実施,3.資料のコンピューター入力による集計と基礎データの作成,を行った。基礎データの分析とその解釈は当初の全体計画にしたがって平成6年度に行われる。 したがって基礎データの集計の段階の所見ではあるが,例えば「長方形は台形である」の真偽等の論証の基礎能力をみる問題で,中1-3年の多くの生徒は,例えば長方形を表す図に引きずられ,図によってしか判断できないため,正しく答えることができていない。van Hieleの理論によれば,多くの生徒は思考の第2水準に留まっており,論証の意味を理解する思考の第3水準に到達していない,ことを示している。
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