研究課題
総合研究(A)
本研究は、竹内啓先生(東京大学経済学部名誉教授)の統計学における仕事の整理・総括・発展を、これまで竹内啓先生に統計学の指導を受けた研究者が集まって協同作業のもとに行なうことを目的として行われたものである。周知のように、竹内啓先生は日本における数理統計学の代表的な研究者として、これまでご自身で多くの研究成果を残されて来た。また、数理統計学の研究において様々な着想やアイディアを持たれ、それらの多くは協同研究者や弟子達によって理論化され発展させられて来た。しかしながら、以上のような竹内先生の多方面に渡る仕事は、これまで必ずしもまとまった形で整理されて来なかった。以上のことを念頭において、平成5年12月にシンポジウムを開催し研究代表者・分担者を含め14の論文が発表され、それに関して活発な討議が行なわれた。平成6年度においては、シンポジウムでの討論を考慮して、発表された論文の改定作業及び論文集編纂の仕事が進められ、その成果は竹内啓・竹村彰通編『数理統計学の理論と応用』東京大学出版会 1994年刊という形で出版された。できあがった論文集には、数理統計学、多変量解析、時系列解析、計量経済学、品質管理、医学統計、の分野に関する展望的な論文が収められ、竹内スクールの統計学の裾野の広さを十分に示すものとなっている。
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